重松清『エイジ』
数日前,「家にたまった未読本を読むぞ~」と宣言したばかりですが,さっそく破っています。
書棚の奥から出土した重松清の『流星ワゴン』を読んだら,すっかりハマってしまい,図書館に行って『エイジ』『ナイフ』『幼な子われらに生まれ』を借りてきてしまいました。おかげで,積み上がった未読本が減る気配はいっこうにない(同じく重松清の『明日があるさ』に至っては例の本屋さんで買ってしまったことはナイショ)。
で,『エイジ』。とても,とても面白かった! 月曜に読み始めて水曜に完了。あっという間に読み切ってしまいました。とにかく話のテンポが良かったし,男の子を持つ(しかも2匹・・・)の父親としては,面白くてしょうがなかった。
主人公のエイジ(栄司と書くんだけど)は中学2年生。自分自身もそうだったけど,中学生と言えば,小学生とは比較にならないくらい,様々な悩みやプレッシャー,新しい体験が一気に押し寄せます。
部活,親との関係,友人関係,小学生では気にもしなかった異性,教師との関係,迫ってくる受験,自分の成長,,。おいらも仕事で疲れた時なんかに,「はぁ~あ,子どもに戻りてぇ~な~」なんて思うこともありますが,すぐに,「中学生はイヤだな。今より疲れそうだ・・・」と思い直します。
そんな,あれもこれも大変な中学生エイジの同級生が,通り魔事件を引き起こして警察に逮捕される。
最初のうち,「なんであいつが・・・」と思っていたエイジだけれども,同級生がクラスに戻ってくるまでの数ヶ月間に様々なことが身の回りで起きます。
同級生や親の事件への反応,週刊誌の取材,ほかにも頻発する少年犯罪,同級生への片思い,いじめ。
そして,「いつ,自分たちがやってしまってもおかしくない」という,中学生特有の危うさに気がつきます。
なんとも,読んでいてむずがゆくなるような,「あぁ,そうだったよ。だからつらかったんだよ!」とか,記憶の奥底にしまい込んでいた,ちゅー坊時代の葛藤や悩みを思い出してしまいました。
我が家のチビ達も,あと10年後には中学生。その時には,かつてのちゅー坊経験者として,対峙していくんだなぁ,と遙か先のこと(でもすぐだろうな・・・)まで考えてしまいました。
最近,いろいろあって大変だったので,今日は厄よけに「川崎大師」に行ってきました。
こちらは後日,まとめるとして,今日はとても疲れたので,そろそろ将来のちゅー坊候補生達と添い寝するとしましょうかねぇ。
オヤスミナサイ。
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