Hans Fischer,『たんじょうび』,『こねこのぴっち』
この本を見た時は,涙が出そうなほど懐かしかったです。
Fischerの,このラフなスケッチのような画風。知育やしつけとは無関係の,心温まるストーリー。おいらが小さい時に大好きだった絵本です。(たぶん、watalissさんもでは?)
森に暮らすリゼッテおばあちゃんの誕生日に,一緒に暮らす動物たちがケーキを焼いたり,家を飾り付けたりしてお祝いの準備をするお話です。たったそれだけの話なんだけど,動物たちが一生懸命がんばったり,失敗したり,遊んじゃったりするのが,等身大に自分たちみたいで本当に楽しいお話です。
そして,なにより,このFischerのイラストがたまらんです。シンプルなのに温かい。いいなぁ。
それと,こっちは小さい頃に読んだことはなかったけど,同じFischerの『こねこのぴっち』もなかなか良いです。
どうやら,『誕生日』の次作みたいです。リゼッテおばあちゃんの家の動物はさらに増えています。犬や猫のほか,アヒルや鶏,かも,やぎなどなど。そのなかの1匹,子猫の「ぴっち」が主人公(実は前作『たんじょうび』にこっそり出てたりします)。ぴっちはまだ子猫なんだけど,精一杯背伸びして,ほかの動物の真似をして雄叫びを上げたり,池を泳いでみたり(猫なのに!)大人びます。ところが,夜にひとりぽっちになってさみしい思いをすることに・・・。
うちのチビ達には,こっちのお話の方がうけています。いろんな動物が出てくるところ,はらはらする場面があるところ,などがうける理由のようです。
スイスのFischerおじさんは,残念ながら,49歳の若さで他界されています。
この心温まる2冊がこども達(もちろんぼくら両親も)の大好きな絵本であり続けますように・・・。
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