白鳥和也,『素晴らしき自転車の旅』
ここのところ,Newフレームネタばかりの「フォトポタ日記」ですが,いつものマイペースで普通に読書をしています。通勤電車で,休み時間に,そして風呂で・・・(^^)
2月になって読んだ本は,以下の通りです。
- 白鳥和也『素晴らしき自転車の旅』
- 三浦しをん『風が強く吹いている』
- 浅田次郎『月島慕情』
- 三崎亜記『廃墟建築士』
- 三崎亜記『バスジャック』
- 自転車関係メンテナンス本×5冊ほど(笑)
この中から,今日は白鳥和也氏の『素晴らしき自転車の旅』を紹介します。
白鳥和也さんの本はこれで2冊目です。
1冊目はこのブログでも紹介した『自転車依存症』。自転車を趣味とする人達に共通する「ついつい遠くまで走り過ぎちゃう」や「ついつい自転車が増えちゃう」といった症状を書いた楽しい本でした。
今回読んだ『素晴らしき自転車の旅』は,2004年の本ということで『~依存症』より2年ほど前の本になります。
内容はまさにタイトルの通り,「自転車による旅はいかに素晴らしいか」について,旅のあり方やおもしろさ,そして,最後には自身の旅行記がおまけでついています。
自転車によるポタリング,サイクリング,ツーリングを扱った本は多々ありますが,そのほとんどは,自転車やアクセサリの紹介,ライディングテクニックの解説といったところに多くをさいています。中にはグルメや温泉などの情報ばかりで「観光ガイドか?」という本もあります(それはそれでいいのですが)。
一方,こちらの本では,とにかく自転車旅の楽しさや奥深さをとくとくと語られています。地図も無いし,写真も少ないのですが(しかも白黒だ),読んでいるうちに猛烈に「旅」に出かけたくなってくるから不思議です。
おいらも自転車をやるようになってすぐに気が付きましたが,自転車での遠出は,本当に色んな物をよく見る旅になります。車や自動二輪ではあっという間に通り過ぎてしまう小さな景色(しかも引き返しにくい)を,何倍も見ることができます。
根府川で見つけた小さな桜の道。1時間ものんびりしました。
RICOH GX100季節の風を感じ,きっつい坂道の辛さを感じ,地元の人と話をしたりしながら,色んな場所を訪れるのは本当に楽しい旅です。なんとなくですが,ローカル線での旅にも共通点があるかもしれません。
著者はあまりロードバイクには乗らない方(ランドナー大好き)なので,ロードバイク大好きのおいらとしては「ロードだってそんなに乗りにくくはないけどなぁ」と思うところもありますが,そんな細かいことを抜きにして,楽しい本だと思います。
観音崎灯台です。車じゃなくて自転車で行くのがよろしい場所です(^^)
RICOH GX100一応は,自転車の選び方や保守,運用の仕方も書かれてはいるのですが,「詳しいことは専門書を参照されたい」というスタンスで軽くしか触れていません。確かに,本の数ページでメンテやクイックの扱いなんかを書かれてしまうと,中途半端な知識(おいらもだけど)でかえって危ないかもしれません。
また,全般的にランドナータイプのクラシカルな自転車を主体にして書かれているので,最新鋭のロードバイクによるツーリング,というのを期待してしまうと,全般的に古めかしくてつまらないかもしれないので注意です。
白鳥氏は自転車趣味だけでなく小説を書かれるので,文章を書くこと自体がとても上手であり,思わず引き込まれてしまう魅力があります。
自転車+文章書き+カメラ好き,とうことでまさにおいらが目指すべき「師匠」の一人であります。
(^^)
新緑のヤビツ。聞こえてくるのはハートレートモニタの警告音だけ(^^)
RICOH GX100- ■「本」カテゴリー内の前後記事
-
- 1件新しい記事:人生は思い通りにいかない(?)
- 1件古い記事 :森師匠遭遇記念,『ロードバイクビギナーズ2』,『ロードバイク初・中級テクニック』