[FHC2015]参戦レポート2(レース本番編)
車載のアクションカム,小雨っぽい天気でレンズが曇っています・・・。
SONY アクションカムいよいよ,レース本番の紹介です。
ただただ長い富士ヒルクライムですが,今年はひたすらステムとにらめっこしているうちに(後述),意外と早くゴールしてしまいました。
タイムは意外と遅かったですが・・・(--#)
要するにこんなお話です(^^)
- 例年通り(?)バーチャルトレーナーが逃げ出したけど,紙のラップ表で助かった
- 序盤はFHC史上初,ペースを抑えて走った
- 中盤は列車を乗り継ぐものの,大ポカ発生!
- 終盤は単独走行でロス多し
- ゴールはまさかのスピード制限
今回の秘密兵器(ってほどじゃ・・)
数年前からほとんど装備類に変化がないおいらですが,今回は以下の2つの秘密兵器が登場です。
「秘密兵器」ってほどじゃないですが・・・(笑)
ふつう~のボトル
過去5回のFHCでは,保冷ボトルの定番,POLARボトルを使ってきました。
夏場,普通に走っている分には便利なボトルなのですが,FHCやヤビツのような「限界ギリギリ」の走りをするヒルクライムでは,POLARはボディがちょっと固すぎなんです。
序盤はいいのですが,終盤になるとボトルを握る握力も無いし,吸い込む肺活量も無く,うまくドリンクが飲めないことがあります。/p>
今回は,前日に会場で入手した,ふつ~のボトルで勝負です(中身はCCD)。
保冷能力はゼロだけど,柔らかくて握りやすい,ふつ~のボトル。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
ちょっと工夫したステムラップ表
去年はEdgeのバーチャルトレーナー(VT)がどっか行ってしまい,目標ペースが分からず大変でしたが,今年は最初からVTはアテにしません。
どうせまたVTがロストするだろう,というのもありますが,「自分のVTを参考に,それを少し上回るペースで走る」作戦が,おいら最大の欠点を助長していることに気が付いたからで(これについては,また稿を改めて紹介します♪),今回は紙のラップ表で行くことに決めていました。
過去に使用したラップ表は,目標タイム(例:1時間20分)に対して,5kmごとの通過タイムを書いておくという簡単なもの。
しかし,これには2つの欠点があります。
- コースの勾配を無視した一定速度になっている
- 5kmおきでは間隔が長すぎ,遅れに気が付いても取り返しが付かない。
そこで,以前,ちょろずやさんに紹介していただいた「ラップ計算機」を使って,各区間の勾配を反映した通過タイムをもとにラップ表を作ります(課題1はこれでクリア)。
また,目標タイムから平均パワーが求められていますから,このパワーになるように,「勾配ごとの適正速度」も書いておきました(課題2クリア)。
上半分が普通の通過タイム表。下半分が,勾配と適正速度の表。
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA【序盤】とにかく序盤のShiroを抑えろ!
みなさんご存知と思いますが(^^;),おいらは「序盤で全速力&後半ヘタれる」という走行パターンが圧倒的に多いです。
当然タイムは悪いのですが,運良く終盤に「ちょうどいい先行者」が現れてくれると,火事場のバカヂカラでスパート回路が起動し,わずかながら自己ベストを更新する,ことがあるという走りです。
しかし,先日読んだ村山利夫さんの『ヒルクライムトレーニングの極意』でも,とにかくペース一定で走ることがヒルクライムの全て,とおっしゃってもいるので,6回目のFHCで初めて(というか,ヒルクライム人生で初?),「序盤を抑えた走り」を自分に課しました。
FHCのコースはスタート直後の料金所付近の勾配がきつく,その後も1合目付近までは比較的勾配がキツイ区間が続きますが,スタート直後の高揚感もあって,周囲の選手は(去年の自分も)かなりのペースで飛ばしていきます。
しかし,我慢です。
周囲がガンガン飛ばしていく姿を見ながらも,自分のペースを抑えるのは至難の業でしたが,事前に決めていた通り,料金所前は13km/hでのぼり,その後の1合目までも勾配にあわせつつ,ひたすら抑えた走りを続けました。
初めて自分を褒めてあげたい,えらい!(^^)
【序盤】恒例のVT逃走 & 紙ラップ表活躍!
予想通り,EdgeのVTはスタート直後から「オフコース」という捨てゼリフと共にどっかに逃走しやがりました。なにが「もちろん」なんだか・・・
ペースとして選んだのがFHC2012だったのですが,このときとスタートポイントがズレているせいなのか,一度もコースに戻ることなく,どっかに行ったままでした。
しかし,事前にこの事態を想定して作ったラップ表が役に立ちました。
勾配が変わるたびにラップ表の「勾配 vs 適正速度」の関係を確認し,その速度になるようにケイデンス・ギアを調整します。そして,5kmおきに通過タイムを確認し,若干の修正も行っていきます。
勾配確認→ラップ表確認→速度調整,を延々と繰り返しです。
GPS機能を搭載した最新鋭のデバイスに対して,「紙」というデバイスは4000年の歴史がありますから,信頼性は抜群でした(?)
【中盤】ひたすら列車に乗る or 列車を引く
序盤の比較的勾配がキツイ区間が過ぎると,ある程度スピードが出せる(出す必要がある)中盤に入ります。
この区間では,ひたすら列車に乗るようにしました。
序盤の10km/h台の速度域では,あまり列車の効果(ドラフティング)は感じませんが,20km/hを超える区間では前に人がいたほうがかなり楽です。
そこで,なるべく自分よりも少し速いくらいのペースの人たちと一緒に走れるように心がけ,後ろに付いたり,前に出て引いたりを繰り返しました。
その間も,勾配と適正速度を確認しながらなので,とても忙しいのですが・・・(笑)
【中盤】待ってました(?)ポカ第1号
目標タイムに対する適正速度を保って走り続けていたのですが,中盤に入ると,とにかくやたらと暑くてタマらない状況になってきました。
基本的においらは暑さに鈍感(寒さに超敏感)ですし,この日は雨の影響で気温も低めだったのに,とにかく暑くて暑くて意識が遠のきそうになります。
ペースも抑えて走っているのにナゼ?
頭がフラフラする感じがしたので,ハンドルから手を離してヘルメットに手をかけると・・・,
防水率100%のシャワーキャップ。便利だけど,通風率は0%。暑い~
Nikon D600 + Nikkor 24-70mm F2.8原因はコレ。
会場入りしたとき,降り止まない雨で頭が濡れるのを防ぐために,panpanさんに貰ったシャワーキャップを(ヘルメットの上から)被ったままだったのです。
通気性が完全にゼロのヘルメットですから,暑いわけですよ・・・(>_<)
すぐにシャワーキャップを剥ぎ取ると,一気に冷たい風がヘルメットの通気口から入り込んできて,思わず「涼しい~♪」と叫んでしまうほどの涼しさで,周囲から見たらかなり怪しいオジサンだったことでしょう。
人間の体は不思議なもので,通気が良くなって涼しくなった途端にパフォーマンスが向上しました。
15kmあたりから落ち込みはじめ,16km区間はパワーがガタ落ち。恐るべし,シャワーキャップ効果。
フラフラしかけた脳がブレーキをかけていたのかもしれませんね。
格好だけでエアロヘルメット欲しいなぁ,なんて思ったこともありますが,絶対に買いません!(笑)
【極楽浄土】痛恨の一人旅(&ポカ2)
シャワーキャップを外したとたんにパフォーマンスが上がったおいら。まるで,シドニー五輪でアイウェアを外した途端に速くなった高橋尚子のようです(違?)
最後の平坦区間の前に現れる急勾配も難なくこなし,いよいよ,全行程で一番平坦な「極楽浄土」区間に突入します。
これは試走の時の「極楽浄土」。晴れていれば富士山も見えるんですよねぇ・・・。
SONY DSC-TX10うまい具体にちょうどいい速度の人たちと集団走行ができれば45km/hで巡航できるのですが,今年は残念ながらほぼ単独走行になってしまいました・・・。
いくつかの集団はあったのですが,どれも,自分の求めるペースよりも少し遅かったので,ほんの少しだけ後ろについて,さらに前の集団を追いかける,というとてもロスの大きい走りになりました。
でも,この区間の走りは長いFHCコースの中でも見所でもありますので,その動画を・・・,と思ったら,この区間だけ動画が記録されていませんでした(TT)
手前に「開始・ストップ」ボタンですから,膝をぶつけ易いんですよねぇ・・・。
SONY DSC-TX10どうも,極楽浄土区間手前の急勾配ではパワーが余っていたために大きめなダンシングで一気に乗り越えたのですが,そのときに,車載カメラ(アクションカム)の「録画開始・停止」ボタンを膝で叩いてしまったようです・・・。
というわけで,本日2つめのポカにより,極楽浄土の疾走&ゴールの動画は無しです・・・。
【終盤】不完全燃焼だけれども,とにかくゴール!
極楽浄土で単独走行が多くなったとは言え,序盤での抑えた走りの効果か,最終版でもパワーは十分ありましたし,右脚はまだ余力がありました(左脚はいつものように序盤で寿命・・・)。
なので,最後の急勾配もオールダンシングでガンガンと飛ばしていたのですが,途中から「ゴール手前のスパートは危険ですのでおやめください~」という,絹代さんのアナウンスが聞こえるようになります。
なんじゃそりゃ?
スタート前から仲間内で「8000人以上が走ったらゴール付近は渋滞するんじゃない?」とウワサしていたのですが,予感的中でした。
幸い,走れないほど渋滞はしていませんでしたが,スパートできるほど空いてもいませんでした。
序盤で蓄えていたパワーをど~んと放出するも,最後はトーンダウン・・・。
スパートしてはいけないレースというのもなんですが,危険があるんじゃしょうがないし,絹代さんが絶叫しているのであきらめよう。
これは,大会運営側のポカだなぁ・・・(笑)
ま,タイムにしたら大した差は無く,あくまでも気持ちの問題ですけど(^^;)
結果は6回挑戦中4位・・・(^^)
すでに速報で紹介していますが,今回のゴールタイムは1時間23分。
過去5回と比較すると,こんな感じです。
参加年 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2009 |
---|---|---|---|---|---|---|
自転車 | LOOK595 | RHC | ||||
天候 | 曇り | 超快晴 | 快晴 | 雨 | 曇り | 快晴 |
タイム | 1時間 23分 | 1時間 28分 | 1時間 23分 | 1時間 21分 | 1時間 22分 | 1時間 29分 |
平均心拍 (bpm) | 175 | 177 | 176 | 176 | 181 | 180 |
最大心拍 (bpm) | 187 | 189 | 196 | 196 | 190 | 190 |
平均ケイデンス (rpm) | 81 | 86 | 78 | 82 | 77 | 74 |
極楽浄土 (km/h) | 40.3 | 39.9 | 35.5 | 38.2 | 44.1 | 35.8 |
消費エネルギー (kcal) | 1004 | 952 | 1866 | 1487 | 1451 | 1446 |
表彰区分 | ブロンズ |
LOOKに乗り換えたFHC2011以降は,大失敗だったFHC2014を除けば,ずっと,1時間21~23分をウロウロしています。
詳細は次回検証ですが,この辺のタイムが,おいらを構成する細胞やDNAの限界なのかなぁ?(笑)
ただ,単独走行だった極楽浄土で,40.3km/hを出せていたのはアッパレです(^^)
つづく
本番走行の様子については以上です。
次回は,もう少し細かい分析をしてみたいと思います。
続く・・・。
いつもの光景。左の笑顔は一緒に走ったo-donくん(1時間9分。速ぇ・・・)
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZAo-donくんに撮ってもらう。もうちっと上手く撮ってくり。
SONY NEX-5N + Carl Zeiss Vario Tessar T* E 16-70mm F4 ZA- ■「2015年」カテゴリー内の前後記事
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