ついに望遠レンズ登場~(お買い得TAMRON)

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金色の「鉢巻」が高級レンズを表すみたいなんだけど,イマイチ,センスがよろしくない気が・・・。

金色の「鉢巻」が高級レンズを表すみたいなんだけど,イマイチ,センスがよろしくない気が・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

前編で書いたとおり,Shiro家には2種類のデジタル一眼(Nikon F,SONY NEX)用に合計11本もの交換レンズを所有しながら,ほとんどが50mm以下の,しかも単焦点レンズばかりです。

また,カメラ本体がAPS→フルサイズへと移行したことにより,今までの「35mm版換算で1.5倍」というオマケがなくなり,いよいよ望遠レンズ欠乏状態になっていました。

後編は,いよいよ初望遠レンズ導入の登場です(^^)

Shiro家初の望遠レンズに対する要求仕様

しば~らく自転車部品を何も買っていなかったので,その間に貯めたお小遣い+ビックカメラポイントを軍資金に,望遠レンズを選定することにしました。

我が人生初の望遠レンズを買うにあたって,考慮した条件は以下の4つ。

【安いこと】
絶対条件です(笑) 10万円以上もするような望遠レンズは最初から圏外です。もともと,ニーズが無いから10年も我慢できていたので,いきなり高級レンズは危険すぎです。
【ズーム倍率は低めでOK】
28-300mmのような10倍以上も伸び縮みする望遠レンズは便利ですが,画質的には難しいものがあります。今まで短焦点主体で頑張ってきたくらいですから,あんまり便利さは求めず,100-300mm(=3倍)くらいで十分です。
【できれば手振れ補正が欲しい】
常に三脚が使えればいいのですが,海辺だとなかなか難しいこともあります(水没とか)。ひ弱な体で300mmもの望遠を根性で支える自信も無いので,できれば手振れ補正機能が欲しいところです。
【明るさはこだわらない】
レンズの性能(とお値段)を決める大きな要因である明るさ(F値)はまったくこだわりません。ポートレート用であれば美しい「ボケ」を作るためにF2.8などの明るいレンズが必須ですが,風景撮影用にはお値段が半分になるF4でもF5.6でも全然大丈夫です。

以上,4つの厳しい条件(逆だ。かなり緩い,笑)をクリアすべくレンズを検討したのですが,ネットや雑誌で調べると,各方面で「タムロンの70-300mmはすんばらしい」「庶民の味方」「バカみたいに安い♪」という評価を得ていることが分かりました。

性能もたいして重視していなかったので,作例比較などもほどほどにして,また,Nikon純正にこだわる必要も無かったので,あっさりとタムロン70-300mmに決定しました。


我が家初の望遠,TAMRON 70-30mm F4-5.6登場!

このレンズの正式名称は,「SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD」と言うのですが,タムロンの60周年を記念したプレミアムレンズです。

こんな,イマイチ垢抜けないデザインの70-300mm。右は500mlのタンブラー。

こんな,イマイチ垢抜けないデザインの70-300mm。右は500mlのタンブラー。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

普通,こういう「○○周年記念」という商品は,その会社の技術の威信をかけて,超弩級スペックの超高額商品だったりするのですが,そこは庶民の味方タムロン。かなりいいスペックのレンズを,なかばヤケクソ気味の格安プライスで世に問うたものらしいです。



■主な仕様

最近の各社レンズは,大抵のスペックは全部製品名に埋め込んでしまっています(笑) TAMRONもやたらと長い製品名ですが,分解するとこんなになります。

スペック意味備考
TAMRON株式会社TAMRON無論,タムロン (寒)
SP(TAMRONの中では)高級レンズSuper Performance
70-300mm70~300mmのズームレンズ約3倍ズーム
F/4-5.6F値は広角で4,望遠で5.6F2.8に比べると2~3段暗い
Diデジタル対応(フルサイズ)鏡面反射などを抑えたとか,なんとか,要するに普通のレンズ
VC手振れ補正付Vibration Compensation
USD超音波モーター駆動Ultra Silent Drive


要するに,「ちょっと暗めだけど,手振れ補正機能付きで超音波駆動の70-300mm望遠レンズ」です。

で,気になるお値段は,ビックカメラ特価で3.9万のところ,ポイント積み立てがあってちょうど2万でした。

確かにF値は暗いから庶民向けレンズなのはわかりますが,同スペックのNikon純正(VR Zoom Nikkor 70-300mm f4.5-5.6 ED )が8.2万,F2.8の純正レンズ(Nikkor 70-200mm F2.8 ED VR II)だと32万円もすることから考えれば,「バカみたいに安い♪」と言われるのも分かるやけくそプライスかもしれません。



使い始めて2ヶ月ほどになりますが,気になる使い勝手は以下のとおりです。


やっぱり300mmはすごい迫力~!

今まで,ほとんどの写真を35mm,長くても50mmくらいで撮っていたので,いきなりの300mmのパワーはすごいものがあります。

サーファーを間近で撮れるし,風景写真であっても木々の枝や葉っぱまで近づいて撮ることができます。

また,空にカメラを向ければ,月を大きく写すこともできます。

今まで10年も広角だけで撮ってきたのは,どうだったんだか,考え込んでしまいます・・・(笑)

おぉ~,すごい迫力~

おぉ~,すごい迫力~

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm
若干,ゴーストが出ているけど,気にしない!

若干,ゴーストが出ているけど,気にしない!

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm
人物を撮るにもいいですな~

人物を撮るにもいいですな~

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm



超強力な手振れ補正

TAMRONの手振れ補正機能はVC(Vibration Compesation)というのですが,これがまた強力なことで有名です。

公称で「約4段分の補正効果」とうたっているだけあって,300mm側でも1/30秒や1/15秒でブレなく撮影することができます。

Shiro家にはNikonの手振れ補正(VR)機能付きレンズもあるのですが,こちらは「約3段」ということですから,シャッター速度が2倍違うことになります。

ファインダーを覗いた状態でシャッターボタンを半押ししたとたん,手振れ補正が働き出し,ファインダー内の映像は確実にピタッと凍りついたように停止します。最初は慣れないと,ちょっと酔いそうな感じです。

早朝や暮れ行く海辺で写真を撮ることが多いおいらとしては,実にありがたい,強力な手振れ補正です。

三脚なしで月が撮れる。すごい世の中になりました・・・。

三脚なしで月が撮れる。すごい世の中になりました・・・。

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm

驚いたことに,ISOを上げて1/15秒くらいを確保できれば,(三脚を使わず)手持ちで満月が撮影できてしまいます。すごい世の中になりました・・・。



意外ときれいなボケ味

F値が暗いレンズですから,きれいな「ボケ」は期待していませんでした。

が,使ってみると,意外なほどきれいなボケが得られて,うれしい誤算です。

舞い落ちる紅葉が,ライトのように光ります。

舞い落ちる紅葉が,ライトのように光ります。

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm

一般的に,きれいなボケを得るためには,

  1. 開放F値が小さいレンズを使う
  2. 焦点距離が長いレンズを使う
  3. 被写体と背景を遠ざける

という工夫が必要です。

このうち,1.は一番お金がかかり,かつ,一番効果がありそうに思えてしまうのですが,実は2.や3.の方が大事。

初心者の方(おいらも変わらないんだけど)は,意外と3.を見逃しがちです。

ためしに,家の窓枠と,遠~~~くのマンションの光を写しこむと,こんなに巨大なボケを描くことができます。

遠くの点光源が綺麗に丸ボケします。

遠くの点光源が綺麗に丸ボケします。

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm
300mmでやると,かなり大きなボケに!

300mmでやると,かなり大きなボケに!

Nikon D600 + TAMRON 70-300mm

それにしても,このお値段でクセのないきれいなボケはすごいもんだなぁ。やるな~,TAMRON(^^)




ちょっと気になる点

前述のとおり,画質や手振れ補正については全く不満はありませんが,そのほかのところで小さな不満点も。


■やっぱりデカイ・・・。

やっぱりでかいなぁ・・・。

やっぱりでかいなぁ・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

これは望遠レンズというモノだからしょうがないのでしょうけど,単品で765g,カメラ(D600)とあわせて1.6kgというのはロードバイク乗りにとっては激烈な重さです。

なんせ,自分が跨っている自転車(595)のフレームより重たいのですから・・・(^^;)

アダプタ経由でNEXにつけると笑ってしまうアンバランスさ。カメラはもはやキャップ扱い。

アダプタ経由でNEXにつけると笑ってしまうアンバランスさ。カメラはもはやキャップ扱い。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

まぁ,TAMRONが悪いわけではなく,「望遠」なんだからしょうがないのですが,やっぱり,フルサイズ用の望遠は重たいなぁ・・・。


■手振れスイッチが弱すぎ

手振れ防止(VC)機能のON/OFFスイッチが非常~に軽い。

カメラバックに出し入れしていると,いとも簡単にOFFになってしまうことが散発。

このスイッチが弱すぎて,すぐOFFになっちゃう・・・。

このスイッチが弱すぎて,すぐOFFになっちゃう・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

いっそ,ONに固定してしまいたいくらいですが,三脚を使うときはOFFにしなければならないので,なんともかんとも・・。


■フードがでかい

でかいフードは光学的には正しいのですが,いかんせんでかいです。

逆向きに装着して持ち歩くことはできるのですが,この状態だと,レンズ操作は一切できません。

半分くらいの長さでもいいんだけどなぁ。

なんじゃ,この竹の子みたいな格好は?でかすぎる~

なんじゃ,この竹の子みたいな格好は?でかすぎる~

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8



まとめ

というわけで,使い始めて2ヶ月ですが,実に便利に楽しく使っています。

普通,カメラをやり始めた人が最初に欲しがるのは望遠レンズと相場は決まっているのですが,おいらは,実に10年目にしてようやく望遠に足を踏み出しました。

今後10年は使うと思います。よろしくね~(^^)

今後10年は使うと思います。よろしくね~(^^)

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

これで,F2.8だとか500mmだとかに手を出すと,軽く30万円コースになる恐ろしい世界。

幸か不幸か,30万円レンズが標準装備なグラビア写真を撮るような機会には恵まれそうにも無いので(笑),このまま,格安プレミアムタムロンで頑張っていく所存です。いや~,お買い得でした(^^)


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2013年01月29日 | カテゴリ:  レンズ | ID: 10570
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