悲劇のヤビツタイムアタック ー 30kmダンシングはキツイ!
また,このお方の出番です。しかし,もっと大変なことが・・・。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9前回予告したとおり,先週の土曜日に,4月に入って2回目のヤビツ峠タイムアタックに出かけてきました。
高すぎたタイヤ空気圧を,体重(絶賛増加中)に合わせて適正化し,さらに,序盤の飛ばしすぎを抑えたクレバーな走りを目指します。
スタート地点の名古木交差点でNoguさんと待ち合わせ,気合を入れてスタートしたのですが・・・。
今回のタイムアタック仕様
今年4回目となるタイムアタックは,以下の2つをポイントにして臨みました。
【ポイント1】タイヤを適正空気圧に!
今まで,メーカー指定の最大空気圧(CORSA CX3では14気圧)まで入れてましたが,あまりに固すぎて,微妙に滑ってトラクションが抜けているのでは?という疑念が持ち上がりました。
乗り心地については,しょせん40分程度のライドなのでどうでもいいのですが(しかもケツは固い),ここ一番の急斜面で微妙にトラクションが逃げているとしたら超もったいないことです。
そこで,ロード8年目にして基本に立ち返り,体重・車重・路面状態などから推奨される,いわゆる「適正空気圧」で走ってみることにしました。
Vittoriaでは製品サイトに早見表が掲載されているのですが,スマートフォン(iPhone / Android)用にに,簡単な質問に答えることで推奨空気圧を出してくれるアプリがありますので,こちらを使ってみました。
ケーシングTPI(320TPI),体重+車重(69kg),種別(TU),路面状況(ドライ)を入力したところ,推奨空気圧は以下のように出てきました。
- 前タイヤ:8.7気圧
- 後タイヤ:9.0気圧
家から自走で2時間かかるのと(エア抜けが早い),一応ヒルクライムなので,この値に0.5気圧だけプラスした,前9.2,後ろ9.5気圧で挑戦です。
以前の14気圧に比べたら,エア注入が冗談のよう楽ちんです~(^^)
【作戦2】序盤を抑えたフラットな走り
もう何十回も反省していますが,やたらと飛ばしがちな序盤を,抑えて走ります。
前回は最初の1kmは抑えられたのに,続く2km区間で飛ばしすぎていました・・・。
今回は「スピード出しすぎたら切腹」くらいの覚悟でペースを死守して走ります。
森師匠の『ロードバイク 初・中級テクニック』を読み返してみたら,ヤビツ峠のヒルクライムについて「前半は抑えて,後半はアウターで」と書いてあり,まったく逆の走り(前半アウター,後半は虫の息)を反省しています。
そのほか,主なアタック仕様は以下の通りです。
項目 | 仕様 |
---|---|
挑戦日 | 4月25日 |
天候 | 曇り |
名古木までの アプローチ | 家から高速自走 |
同伴者(車?) | Noguさん |
フレーム | LOOK 695(うそ) |
ホイール | F: Reynolds MV32T UL R: FFWD F4R type R |
タイヤ | Vittoria CORSA CX3 (前9.2/後9.5気圧) |
ウェア(上) | 半そでシャツ+半袖ジャージ |
ウェア(下) | ビブショーツ |
新兵器 | 適正空気圧! |
主な作戦 | フラットなペースを死守。守れなかったら切腹。 |
主なポカ | サイコンスタートミス1回 |
体調 | アプローチで疲れ気味 |
モチベーション | かなり高い(当社比) |
タイムアタックの様子
この日は,Noguさんと一緒に登る約束でしたが,スタート地点の名古木交差点到着が30分も遅れてしまいました。
「家の鍵が見つからない」という,しょーもないトラブルで,お待たせしてしまってゴメンなさい。
家を出るのが遅れた分を取り返すべく,かなり飛ばしてきたのですが,途中,道路工事に伴う車線規制で長~い渋滞が発生していました。
やむを得ず,普段はほとんどやらないのですが,渋滞中の車の横,道路の左端をゆっくり走ってすり抜けていきました。これが後になって大変なことにつながります・・・。
タイムアタック・スタート!
いまや,ヤビツクライマーのオアシスと化した感のある,名古木交差点のセブン・イレブン。
ここを,Noguさんが3分ほど先に出て,続いて,おいらもスタート!
先行して出発するNoguさん。この日,おいらが見た最後のNoguさんです・・・。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9「サイコンスタートミス」で1回やり直しましたが,それはいつものお約束(でいいのか?)
無事にスタートした後は,とにかく「我慢,我慢,我慢・・・」と謎の呪文を唱え続け,極端なハイペースにならないように気をつけ,脚を温存します。
スタート直後に10%近い急坂が登場しますが,今回の目玉である,「いつもよりかなり低い空気圧のタイヤ」でも,まったく問題なく(=重くなく)登ることができます。
普段,あまりケツの痛さを気にしないおいらですが,いつもより5気圧も低いので,さすがに,乗り心地の良さは実感できます。
「フワフワ」とまではいかないのですが,普段の「ゴツゴツ」よりも走りやすい一方,転がり抵抗の増加も感じられませんでした。
中盤以降に登場する,いくつかの悪路面区間ではトラクションロスの改善に威力を発揮するのでは!と期待が高まります。
フワフワ → フニャフニャ → ゴリゴリ(涙)
過去41回の挑戦で初めてですが,序盤を完全に抑えてイーブンペースで走ることができました。
2箇所ある信号機も,1年ぶりに両方「青」でクリアー。
タイヤの接地感もかなりよく,少し「フワフワ」する感じがちょうどいい。
3km地点。ここまでは快走していました(^^)
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9・・・だったのですが,3km地点を越えたあたりから,
「フワフワしすぎでは?」になり,
「おいおい,フニャフニャしてきたぞ?」となり,
「ゴリゴリしてるじゃん! ストップ~!」となりました。
どび~ん,ここでパンク! 夢潰えたり・・・。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9そう,リアタイヤがパンクしてしまったのです・・・。
ヤビツに挑戦すること5年,42回目の挑戦で初めての途中リタイヤです(涙)
しかし,本当の悲劇はまだこれからである・・・。
パンク修理の様子
フワフワ→フニャフニャ→ゴリゴリとなってすぐに停車したので,リムへの影響は無い模様。
脇道に移動してタイヤ修理に着手です。
パンクしたのはリアタイヤ(もちろん,CORSA CX3)なのですが,実は麓で集合した時に,タイヤにピンのようなものが刺さっているのを発見・除去していました。
スタート直前の様子。こんな場所にピンが刺さっていました(驚)
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9こんな野郎が刺さっていました。くそ~
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9引き抜いてもエア漏れが無く,また,とても浅い角度で刺さっていたので,「幸運にもタイヤとチューブの隙間に刺さったのかな」と都合よく解釈していました。
しかし,そんな都合の良い奇跡は起こらず,それから30分後(コンビニでの休憩含む),スタート地点から僅か3kmの地点で,エアは抜けきってしまったのです。
上の写真から30分後は,こうなっていました・・・。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9おそらく,渋滞のすり抜けをしてきたときに,路肩のゴミを拾ってしまったのだと思われますが,過去を振り返ってもしょうがないので,まずはパンクを修理しましょう。
かなりスローなパンクですから,いつものように,シーラント剤(NoTubes)を注入すれば治るはず。
過去のパンク修理は,全部これで解決しています。魔法の液体,NoTubes。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
実際にシーラント剤を入れて,エアを注入し始めたところ,素直にタイヤは膨らんで行ってくれました,「おっ,これなら再スタートして頂上も目指せるか?」なんて気楽に思い始めた途端,さらにとんでもない事態に発展!!
ここで「つづく」とすると,「ドラゴンボールか!」とか突っ込まれそうなので,解答写真を。
なんと! バルブがぶっ壊れてしまいました! これ以上,エア入れられない!!
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9地面に置いた石に携帯ポンプの端を当て,バルブ(+エクステンダ)に力が加わらないようにポンピングしていたのですが,ガタン!とずれてしまい,そのときの力でバルブがポッキリと折れてしまったのです。
バルブヘッドのネジを締めればエア漏れはしないのですが,これ以上,エアを追加することができません! おいらの心もポッキリと折れました。
しかも,入れはじめだったので,まだ2気圧くらいしか入っていな感じです。
こんな状況ではアタック再開なんてありえませんので,先行して走っているNoguさんにメールを打ち,帰宅することに。
ここから家まで約30km,無事に帰れるのだろうか・・・?
地獄の30kmオールダンシング
リアが2気圧しかない状態で普通にサドルに乗ると,リアがリム打ちするかしないかギリギリくらいです。
ん~,なんとも心もとない,2気圧のタイヤ!
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9リアホイール(FFWD F4R)は,去年,ツマに泣いて(&土下座して)購入したものなので,わずか1年でリムをぶっ壊したら,おそらく打ち首になります。
いろいろ試したのですが,立ち上がって,思いっきり前傾姿勢をとって,ほとんどの体重をハンドルに乗せれば,リアはリム打ちすることなく走れることが分かりました。
絵的には,ゴール前スプリントのような超前傾姿勢を30km続ければ,家に辿り着けそうです。
こんな感じです(うそ,ここまでではないけど。笑)
で,その通りにやってみたのですが,本当~にきつかったです。
もともと低体重なのでダンシングは嫌いではないですが,いくらなんでも30kmもぶっ続けでやるのはかなりキツイ。
平地はギアを重くして,体重で前に進むダンシングを続ければいいのですが,たまにある登りは本物のダンシングになってしまうので,本当に疲れます。本番と変わりません。
家までの約2時間,30km,一度もサドルに座ることなく,ずっとダンシングで走りきりました。
これだけ長時間座らないで走れるなら,富士ヒル本番もサドルを外して軽量化できるかもしれません(笑)
でも,しばらくダンシングはやりたくないです。太ももがパンパンです(^^;)
リム点検&タイヤ交換
家に着いてすぐにタイヤを外してリムの状況を確認しましたが,超前傾ダンシングのおかげで,全くの無傷,打ち首回避です。ほっ・・・(^^)
リムも,おいらの首も無事でした。ほっ・・・。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8新しいタイヤについては,買い換えるお金が全く無いので,昨年秋にCORSA CX3に履き替えた時に外して保管しておいた,VELOFLEX Recordを使うことにしました。
古風なRecordと,近代的なCORSA CX3の見栄えは全く合わず,かなりアンバランスな自転車になってしまいました・・・。
前輪はReynoldsホイールにCORSA CX3,後輪はFFWDホイールにRecordと,何一つ同じものがありません(笑)
富士ヒル参戦時には,CORSA CX3かRecordか,どちらかに統一して臨みたいなぁ・・・。貧乏だからCORSA CX3か?
前後のホイール・タイヤ,違いすぎです(笑)
Nikon D600 + Nikkor 70-200mm F4 VR今回の目玉である「低めの空気圧でトラクションを効かせて登るぜ作戦」については,とても走りやすかったのですが,後継タイヤのRecord(推奨9~10気圧)でもできるかどうか,今後情報収集です。
まぁ,Recordの超軽量ブリ(CORSA CX3比でマイナス45g)に期待しましょう。
おしまい。
あ~,太もも&財布が痛ぇ・・・。
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