行くカメラ来るカメラ(その2)
5年間でほとんど使うことがなかった,モードダイヤル。いらないのでは・・・?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D前回は,6年前に購入したコンパクトデジカメ,Canon IXY Digital320とのお別れの話でした。そして,2回目となる今回は,なんと,本ブログに大量にある写真の90%以上を撮ってきたと思われる,デジタル一眼レフ,Nikon D70さまとのお別れの話です。
(正確には「お別れ」ではなく,「主力の座から引退」といったところですが)
おいらがD70を購入したのは2004年の7月。まだ,デジタル一眼は超高値の花で,この1年前であれば50万円以上が当たり前という感じでした。
そこに,庶民でも買えるお値段(でも15万くらいしたけど・・・)登場したのが,NikonのD70(と,Canon EOS Kiss Digital)でした。
以来,3度の修理を乗り越えつつ,おいらのヘボ写真を約80,000枚も撮り続けてきてくれました。
このボタンを80,000回以上も押したんだなぁ・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2DD70は5年も前のデジカメとは思えないくらい,素晴らしいカメラです。
画素数は600万画素。初期のデジカメが目標としていた,35mmフィルムカメラの理論上の解像度と並んだ頃です。
D70の特徴はなんといっても,「レスポンスの良さ」。これに尽きます。当時のデジ一眼は,高級機であっても起動に1秒くらいかかったり,連写も数枚で終わりという,フィルムカメラには遠く及ばない亀レスポンスでした。
ところが,D70はスイッチを入れた瞬間から使えるし,JPEGだったら何百枚も連写し続けられます。ようやく,フィルムカメラと機械的部分でも比較できるようになったカメラだと思います。
まぁ,この辺のD70賛歌については,4年前にまとめたことがあるので,以下をご参照ください。今に至る,Nikonデジ一眼はみんなこんな感じだと思います。
D70のエライところ - 第1回:なんでも素早いところ
D70のエライところ - 第2回:いろいろイジれるところ
D70のエライところ - 第3回:RAWの扱いやすさ
ところが,今月になって,ファインダーが傾いていることが発覚しました。以前にも一回修理しているのですが,ファインダーを覗いて一生懸命水平に撮影しても,ファインダー自体が傾いているので,右に1度ほど傾いてしまいます。広角域で撮ることが多いおいらにとっては致命的でもある上,修理には2万円ほどかかってしまいます。
D70のアキレス腱,ファインダーです。とても小さくて狭いし,おいらのは傾いているのです(涙)
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8また,購入以来,ずっと使っていたバッテリーが急にへたってきてしまいました。D70は,いつ充電したのかを忘れてしまうくらい,バッテリーが長持ちし,はっきりと数えたことはないですが,2000枚くらい余裕です。なので,今までほとんどバッテリーのことを気にしたことがなかったのですが,急に,一日も持たなくなってきてしまいました。
そこでバッテリーも交換しなければならないのですが,ファインダー修理とあわせると約3万円の出費になってしまいます・・・。
D70は,Nikkor AF35mmとの組み合わせがとても似合います。
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8一方で,D70以降のデジ一眼は,各社ともすごい勢いで低価格化が進んできて,エントリー機だと4万円くらいで新品が買えてしまう状態です。
この状態で,あえて3万円も出して修理するのが苦痛になってしまい,やむなく,我が家のカメラ部隊の主役の座から引退することとなりました。
D70はとても優秀なカメラですが,やはり5年も前のデジカメですので,不満はあります。
- ファインダーが狭い!
- これが最大の不満でした。ただでさえ,撮像素子がAPSサイズで小さいのに,ファインダー倍率は0.75倍しかありません。ペンタ部にプリズムではなく,ミラーを使ってコストダウン(&軽量化)したためでしょうが,いくら何でも小さすぎました。潜望鏡でも覗いているような感じ,または,切手を見てるような感じですので,マニュアルでのフォーカスはほぼ不可能。マクロ撮影にはいつも苦労していました(しかも,自転車小物ばっかり撮っているし・・・)
- 暗部ノイズが多い
- これは,5年前の撮像素子&画像エンジンではやむを得ないところです。カメラ雑誌等では,ISO高感度でのノイズの多い,少ないが比較されることが多いですが,おいらの感覚では暗部ノイズの方が気になります。高感度で撮影するときは,「画質が落ちてもやむなし!」という覚悟(?)がありますが,ふつうの感度で撮ったときに日陰の部分なんかでノイズが発生していると,がっくりきます。これは,最近の機種では劇的に改善されているので,悔しい限りです。
- ダイナミックレンジが狭い(特に赤)
- 一眼レフとはいえデジタルカメラですから,一般的に言って,フィルムカメラよりダイナミックレンジが狭いのはしょうがないかと思います。んが,5年前のデジカメは本当に狭く,露出の調整が難しいです。D70の場合,ハイライトの白飛びを防ぐため,かなりアンダーな露出をしてくるのですが,そのせいか,今度は黒つぶれしやすくなります。また,赤が特に弱く,簡単に色飽和してしまいます。シャドー部が真っ黒になるのは,まぁ,そんなには気にならないのですが,赤い被写体が真っ赤な板になってしまうのはどうにも不自然です。トマトやサーモンを撮ったらすぐ真っ赤ですし,紅葉も苦手でした・・・。
といったところで,メカ的なところではファインダーの狭さ,デジタル的なところでは暗部ノイズの多さとダイナミックレンジの狭さが不満点でした。
やはり,D70にはAF35mm,単焦点レンズが似合います。
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8とはいえ,つい先日まで我が家の,そして本ブログ写真のほとんどを撮影してきてくれたD70。また,初めて本気でカメラ・写真をやってみる気にさせてくれたD70。
本当にありがとうございました m(_ _)m
今後は,最前線は退くものの,長男ユウキチ君と次男坊カズボンの愛機として第2の余生を過ごすこととなりました。小学3年生でデジ一眼かぁ,いいなぁ・・・。
初めて自由に触らせてもらい,狂喜するチビ達。基礎から教えねば・・・。
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