LOOK号組立日記6 (最終調整編)
むほぉ~,かっこ(だけ)いい,ISPさま。赤い部分から上のヤグラ部は「E-POST」といいます。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8前回までに,すべてのパーツとアクセサリを付け終わり,いよいよデビュー目前のLOOK号。
あとは,サドル位置やハンドル角度などを調整し,「シャア専用ザク」ならぬ「おいら専用LOOK号」に仕立て上げるだけです。
しかし,ウキウキしながらフィッティング作業を始めたとたん,今回の一連の作業で最高のドッキリに襲われてしまいました。あぁ,怖かった・・・。
E-POST破損!?
LOOK号のシートポストはインテグラルシートポスト(ISP)。フレームとシートポストが区別無く一体化していますが,てっぺんには普通のサドルが乗るわけですから,ポストとサドルを結ぶ「ヤグラ」が必要になります。
ヤグラは各社様々な作りをしていますが,LOOKでは「E-POST」という,かなり独特なヤグラを採用しています。
E-POSTはISPの中に差し込む形で連結しますが,エラストマーを介することで,ある程度のショック吸収性を持っています。まぁ,簡単にいえば,MTBなどで見かける「サスペンション付きシートポスト」みたいなものです。E-POSTではご丁寧に,3種類の強度のエラストマーが付属し,好みに応じて強度を変えることができます。
一番デカイ赤い部分が,衝撃吸収用エラストマー。他に,固さが違う2種類が同梱されています。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8216g。しかし,重い・・・。フロントフォークが300gであることを考えると,ちょいと凝りすぎたのでは? > LOOK社
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8E-POSTの固定の仕方はかなりヘンテコで,まず,サドルを付けていない状態でISPに差し込み,固定用のボルトを締め込みます。すると,内部のエラストマーの一部がふくれあがり,ISPと固定されることになります。言葉で言うとわかりにくいですが,スレッドタイプのフォークのような感じです。
固定ボルトの締付トルクは最大5Nm。あんまり力を掛けすぎると,内部からISPを膨らませすぎて破損する(=フレーム全損!)ことになりかねないため,念のため,トルクレンチを3Nmにセットしてスタートしました。が・・・
こうやって,トルクレンチで慎重に締め付けたのですが・・・。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8
「パキッ!」
乾いた,そして嫌な音がボルト付近から響いてきました。
「壊してはいけない」と念を押しながら作業していただけに,瞬時に脳裏に「あぁ,やっちまった!!」という緊急サイレンが鳴り響きました。
しかし,最大トルク5Nmに対して,まだ2Nmも締め付けていないのに破損だなんて,いくら何でも弱すぎです。おそるおそる,E-POSTの締め付けボルト付近を見ると,白い塗装が剥げていることが分かりました。
ぎゃ~,なんか剥げているぞ! カーボンにクラックが入ったか!?
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8いや,ナット(ワッシャ)の周りの塗装が剥げただけでした。脅かすなよ・・・。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8E-POSTはカーボンで作られており,その表面は白く塗装されています。「パキッ!」という音は,この塗装面にヒビが入り,剥げたときに出たものでした。結局,E-POST自体にはヒビなどの破損は無いことが分かり,一安心。ふぅ~,5年ほど寿命が短くなったよ・・・。
E-POST装着完了!
塗装が剥げたままにしておくのも気が引けたので,RHC号でよく使っていた「タッチペン」で修正し,改めて3NmのトルクでE-POSTを固定しました。
RHC号の頃からお世話になっている「タッチペン」。LOOK号も白なので,今後も宜しくです(^^)
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8さっそく,タッチペンさまで修復してみました。まぁ,重くなっただけですが(笑)
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8そもそも,E-POSTは上から差し込むので,正直言って締め付け無しでも乗ることはできますので,5Nmまで締め付ける必要は全然無いと思います。この辺は,乗り始めてからの様子を見て調整かな?
その後,サドルを取り付けますが,こちらは20NmまでOKですので,ガンガン締め付けても大丈夫です。サドル取り付け部分はまた妙に凝っていて,取り付け角度を調整できるのはもちろん,前後に3cmスライドさせることができます。サドルのレールでも前後調整できるわけですから,ヤグラ自体が前後にスライドする意味は無いような気がしますが・・・(両方合わせれば7cmくらい調整幅があります)。
前後にもスライドできる,妙に凝った作りのE-POST。だから重いのでは・・・?(笑)
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8RHC号の時と同じく,サドル後退距離(サドル先端~BBセンター)を45mmにし,水準器を使って正確に水平出しをやって完成です!
ハンドルの位置調整
サドルの位置さえ決まってしまえば,次はハンドルです。ハンドル部分は,STIやステムを付けたままRHC号から流用してきていますので,基本的には取り付け角度の調整は不要です。ただ,ステムについては,このとき判明しましたが,上下逆さまに取り付けていたので,今回は正しい向きに取り付けなおしました。
取り付けの高さの方は,今のところ無調整状態です。
LOOKのフォークは独自の「HEAD FIT」というシステムを採用しており,アヘッドとは異なり,ステムとは無関係に,フレームに固定されています(コラムの途中にスレッドが切ってあり,ここで固定されている模様。詳細はまだ分かってまへん)。
余長はかなりありますが,面倒なのでしばらくはこのまま乗ろう(笑)
しかし,スペーサー無しでこのままでいいのは,不思議です。
一応,フレームセットにはコラムスペーサーが入っていましたが,使わなくても,ステムは好きな高さで固定できるみたいです。なんとも不思議な感じですが,とりあえずは,富士ヒルクライムの完走記念スペーサーだけ挟み込み,適当な高さで固定しておきました。
プレッシャープラグも不要なので,コラムを肉厚に作ることができるそうです。
また,トップのキャップも不要です。まぁ,なんかでフタをしておきますが(^^)
余った分のコラムはいつか切らなければなりませんが,とりあえずは,このまま放っておくことにしました(コラムの上側もスペーサーが要らないし)。
いよいよ完成!!
最後に,ボトルケージを装着して完成です。
RHC号の時は,ボトルゲージ取り付け台座がケージと擦れて痛んでいたので,手元にあった板ゴムを切って,ゴム製のワッシャ(?)のような物を作り,挟み込んでみました。
ふふふ。このヘンテコパーツの使い道は分かるまい・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dこんな風に貼って,フレームに固定します。ケージ台座も保護です(過保護?)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D本当はLOOK純正のケージが欲しかったのですが,それはまた,いつかのバージョンアップ用にとっておきます♪
さて,6回の長きにわたって続けてきた組み立て日記。ようやく,新生RHC号,略してLOOK号がセッティングも含めて完成です!!(^^)
おそらく最終回となる次回には,完成後の重量やスペックをまとめた車検をやって終わりになる予定です。というか,そもそも,乗りたいんですが・・・。
このところ,週末はいつも雨。初走行やインプレはいつになるやら・・・。
完成~! ちょうど走行状態と同じになるように,かたむけて撮影。ちょいとスローピングなのです。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dあぁ,こんな室内写真じゃなく,青空の下で撮りたい!! っていうか,乗りたい!!
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