究極のフォトポタカメラ(か?) SONY DSC-RX100 II (使用レビュー編)
コンパクトデジカメなので,ツーリング先でもこんな風に自分撮りできます(^^) @箱根
au Infobar A01前回の導入編に続き,SONY DSC-RX100 IIの半年使用レポートをまとめてみました。
主に自転車でのフォトポタ用途ですが,日々の通勤などでも持ち歩いているので,そのあたりも含めて紹介しましょう。
気に入った点
とにかく画質がいい!
いくら「1インチ大型撮像センサー」と言っても,それは「コンパクトデジカメにしては」という但し書きがあり,普段使っているフルサイズデジタル一眼レフ(Nikon D600)に比べれば,8分の1程度のサイズしかありません。
なので,そんなに過度な期待はしないようにしていたのですが,実際に使ってみると,ビックリするくらい画質が良くてビックリしています(日本語変?)
この点において,先輩格であるNEX-5Nの立場が少し危うくなってきています・・・。
格好いい写真に必須の「逆光」にも耐えます。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9コントラスト差がすごく高くてきついけど,ちゃんとぬれた路面の輝きまで写しとめています。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9淡い富士山がギリギリ写せました。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9夕焼けの微妙な色合いも問題なし。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
やっぱり高感度が強い
大型な上に裏面照射型の撮像センサーということで,コンデジとしては脅威的な高感度特性です。撮像感度ISOは最大で25600ですから,最初のころのコンデジ(おいらはIXY Digitalなど)に比べると,100~200倍も明るくとることができるというのは,本当に驚きます。
まぁ,そこまで感度を上げるとさすがにノイズが増えるので,実用的にはISO=3600あたりが調度いいかな?という感じです。
会社の生き返り行き帰りで撮ることもあるのですが,暗さを全く気にすることなく,全自動でシャッターを押すだけで明るい写真が撮れてしまいます。
こんな夜の写真を手持ちで撮れるとは・・・。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9どんなに暗くても,不安を持たずに撮れます。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
可動式液晶モニター
初代RX100は固定型でしたが,やはり,可動型への強い要望があったのだと思います。上方向84度,下方向45度まだチルトしてくれるので,特にローアングルでの撮影に威力を発揮します。
普通の風景も,ローアングルで撮ると,なんとなく格好いい(^^)
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9猫を撮るには最高に便利な,可動式液晶モニター。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9
その他の気に入った点
2世代目ということ,また,NEXというそっくり機種があることからか,色んな点が実に良く考えられていて使いやすいカメラだと思います。
- 【AFが速くて正確】
- 先輩であるNEX-5Nで最大の不満であるAF性能。一般的に小さいカメラ・撮像素子の方がAFは楽(というか,適当に合わせてもバレない)ということもありますが,NEX-5Nに比べたら格段に速く,かつ正確で,迷うことが少ないです。
- 【設定メニューがすごく分かりやすい】
- これもNEX-5Nでは不満でした。だいたい,メニュー項目に「カメラ」ってのがあるのってどうなのよ?という感じでしたが,RX100 IIは他社のカメラと同様,良く整理されています。
- 【モード切替ダイヤル】
- これもNEX-5Nでは不満でした(そればっか)。良く使う「絞り優先」「速度優先」「プログラム」「パノラマ」の4つを,ダイヤルを回すだけで切り替えられるのは,当たり前だけどすごく便利です。対NEX-5N比で500倍くらい,切り替えが早いと思います。
- 【USB充電になった】
- カメラ内でしか充電できないので賛否両論かもしれません(カメラを使いながら,予備バッテリー充電ができないなど)が,出先でもスマホ用バッテリーを持っていけば,USB経由で充電できてしまいます。また,我が家のウェアラブルカメラ(AS-15)と共通バッテリーなので,使いまわすこともできます。
- 【Wi-Fi接続ができる】
- あんまり使う機会がないのですが,撮った写真をすぐにWi-Fiでスマホに送ることができ,そのままFacebookにアップロードすることができます。まぁ,1ヶ月に1回か2回ですので,この機能はあってもなくても,どっちでもいいです・・・。
イマイチな点
画質関係では,まったく非の打ち所がなく気に入っているのですが,それでもイマイチな点はいくつかあります。
電源OFFの完了がすごく遅い!
これが,最大の不満点。
シャッターを切って撮影した後に電源OFFすると,
- しばらく考え込む
- 画像をメモリカードに保存する
- レンズを格納する
という動きをするのですが,1~3を並行してやってくれるわけではなく,順次処理して行き,長いときは20秒くらいかかるときがあります。
TX10も似たようなレスポンスだったのですが,あっちは,レンズバリアを閉めることで電源オフなので,その後,なんの動作をしてようが関係なくジャージポケットにしまうことができました。極端な話,ユーザーから見れば,ほぼ0秒で電源オフできるのです。
一方,RX100 IIは,でっかいレンズが完全に格納されるまで,最長20秒もジャージにしまうことはできません。
全処理完了の遅さは目を瞑るとして,レンズ格納だけでも先にやってくれるように処理順を変えられないかなぁ・・・。
非防水であるということ
想定ユーザーに「汗だくの自転車バカ」が入っていないと思われるので,当然ながら,非防水構造です(上品なつくりの製品カタログにも,自転車バカは写っていませんでした)。
なので,夏場にジャージのポケットに入れて走るには,何らかの防水ケースに入れる必要があります。
完全防水タイプのTX10を使い慣れていた身としては,少し不便。
それでも,比較的出し入れがしやすい,ゴム製のケースに入れて走るようになってからは,そんなに苦にはなっていません。
この,シリコンケースが意外と便利(^^)
レンズ交換ができない
SONYのお客さま窓口のお姉さんに電話したら,「勝手なことばっかり言いやがって! ぶっとばすぞ,このバカヤロウ!」とキレられてしまいそうな意見ですが,ユーザーはわがままなものでして(笑)
ここまで,使いやすくて写りが良くて,その上コンパクトとなると,「もし,これでレンズ交換もできたら,どんなにいいことでしょう?」という夢が勝手に広がってしまいます。
そんなことをSONYに言ったら,前述のようにブチキレられそうですが,ノーマークだったPanasonicから,この夢がほぼ具現化された機種が出ていて驚いています(Panasonic LUMIX GM)。
その他のイマイチな点
まぁ,どれも致命的ではないけど,「カタログで言うほどでは・・・」という点です。
- 【コントロールリングって,そんなに使わない】
- 高級コンデジには必須のようですが,実際にはそんなに使い道がありません。一眼レフのように「絞り設定」に使うことを想定しているみたいですが,コンデジの場合,そもそも選択可能な絞り値は多くありませんから,ダイヤル操作でも十分です。コレを外して軽量化してもらっても良かったカモ。
- 【好みの設定を保存できるメモリーリコール機能】
- さまざまな設定をまとめてメモリーリコール(MR)として保存できます。が,その呼び出し方が面倒くさい。モードダイヤルを「MR」にすると,「どのMRを呼び出しましょうか?」と聞いてくるので,複数個のMRから選びます。最初からモードダイヤルに「MR1」「MR2」などを作れば1アクションで選べます。RICOHはそうなんだけどなぁ・・・
- 【たしかにF1.8ではあるんだけど・・・】
- 搭載レンズの開放F値はF1.8であり,かなり明るいレンズです。しかし,これは最広角端だけであり,ほんの少しでもズーミングすると,F2.8,F4と下がっていきます。おいらは最広角しか使わないので,まぁ,それでもいいのですが,ちとダマシっぽい!?
- 【非タッチ液晶】
- NEX-5NではAFポイントを画面タッチで指定できたのですが,RX100 IIの液晶はタッチ対応ではありません。ちと不便かな?
まとめ
2回にわたって紹介してきた,フォトポタ用として導入したコンデジRX100 II。
半年使ってみて,フォトポタ用としては最適に近いと思っています。
TX10のように,走りながら撮る,汗だくになってもOKという状況には向いていませんが,普通に停まって撮るならRX100 IIの方が圧倒的に高画質で満足のいく写真が撮れます。
サイズについても,NEXやD600のように大きく・重くないし,ちょうどいい大きさです。
このコンパクトさで・・・。たいしたもんです。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8また,普通の会社員が,普通に社内で使えるカメラとして,これまたちょうどいい大きさ・デザインです。
D600は論外としても,NEX-5Nですらレンズを付けるとかなり大きく,背広姿で持ち出すと必ず「おっ,どうしたの!?」となりますが,RX100 IIなら気になりません。
RX100 IIは,普段の生活も含め,現時点でほぼ最適なフォトポタカメラとして使っていけそうです(^^)
おしまい。
【おまけ】
以下,本文中で使えなかった没写真達をまとめて掲載です。
都市は,HDR(重ね合わせの高ダイナミックレンジ)撮影で格好良く。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9彩度を上げて楽しい写真に(^^)
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9モノクロにして,「昭和」っぽい写真に。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9ミニチュアモードはいろんな用途で使えます。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9可動式モニタのおかげで,真上からの俯瞰撮影もドンと来いです。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9カメラが小さいから,ネコさんも逃げないのかな?
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9どんな風景も,さわやかなイラストにしてしまう「イラストモード」。
SONY DSC-RX100m2 + Carl Zeiss Vario Sonnar T* 10-37mm F1.8-4.9- ■「RX100m2」カテゴリー内の前後記事
-
- 1件新しい記事:RX100m2をポッケに入れて夕焼けを見に
- 1件古い記事 :究極のフォトポタカメラ(か?) SONY DSC-RX100 II (導入編)