富士ヒルクライム2012参戦記(レース本番編)

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今回はカメラをハンドルバーに固定。全編にわたって動画になる予定だったんだけど・・・。

今回はカメラをハンドルバーに固定。全編にわたって動画になる予定だったんだけど・・・。

SONY DSC-TX10

前回紹介したとおり,当日朝の会場入りが遅かったために,かつて無いくらいバタバタ状態でのスタートとなった,富士ヒルクライム2012(FHC)。

いよいよ,レース本番の様子をご紹介です~(^^)

※今回はハンドルバーにデジカメを固定していたので,レース中の写真は1枚もなく動画のみの紹介になります。この動画作戦がタイムロスになるとは・・・。

今年の作戦

いまさらですが,今年の作戦は例年とほとんど変わらず,こんな感じで望みました。

緩斜面で絶対にサボらない
急斜面から緩斜面に移る直前から加速し始め,緩斜面区間は可能な限りスピードを出して走り抜けます。せこくタイムを稼ぎ,高ケイデンスで脚も少し休められる作戦です。
序盤は抑えよう
いつも序盤で頑張りすぎてしまうので,ちょうどいいいペースの人を見つけて,後を追っていくことにしました。あとは,自制心との勝負だ(笑)
最後の平坦区間(極楽浄土)は完全燃焼
4合目を上りきった後に登場する,とても緩い勾配の区間は,持てる力のすべてを出し切って燃え尽きよう!

極楽浄土が追い風かどうかは運しだい。頼むよ~!


スタート!! ・・・&ポカストップ

整列が遅れたために,3000番台のほぼ最後尾でスタートしたおいら。

スタートゲートをくぐった途端,いろんなことをやり忘れていたことに気が付きます。

まず,両足のシューズのベルクロがまったく閉めていません。おいらのヤビツでは定番のポカですが,さすがにヒルクライム中にベルクロを締めるのは大変なことです(脚止められないし・・・)

また,サイコンの設定(1kmオートラップ,前年自己ベストの読み込み)ができていませんでした。

やむを得ず,スタートしてすぐに道路わきのスペースに停車し,ベルクロを閉めて,サイコンの設定をして再スタートです。

気が付くと,後ろには誰も居なく,本当にドンケツでのスタートとなりました。

ま,計測開始ポイントまでは急いでもしょうがないので,インナー×ローでケイデンスを上げて,体を温めながらゆっくり走ります。


デジカメが絶不調だ・・・

スタート直後からデジカメ(DSC-TX10)の調子がとても悪くなっていました。

本来,最長で29分まで撮影できるので,目一杯長く撮影すれば3回撮影すれば全工程を撮り切ることができるはずでした(3×29分=1時間27分)。

ところが,動画撮影ボタンを押すと,とりあえず撮影は始まるのですが,10秒くらいでOFFになってしまいます。

場合によっては1分くらい続くときもあるのですが,1秒で終わることもあり,もうどうにもならん状態。

前日に,急に思いついて付けたのですが,メモリ(マイクロSD)が悪かったのかなぁ・・・。

前日に,急に思いついて付けたのですが,メモリ(マイクロSD)が悪かったのかなぁ・・・。

SONY NEX-5N + E18-55mm

スマホのマイクロSDを外して使ったのが悪かったのかもしれないなぁ・・・。


計測開始! スタートダッシュ

ダメデジカメを気遣いながらのパレード走行が終わり,胎内交差点を左に曲がると,すぐに計測開始ポイントになります。

いつの間にか,先行していた人たちに追いついていて,交差点内側はずいぶん混雑していました。

また,計測開始ポイントから50mくらいはほぼ平坦なので,ここでもせこくタイムを稼ぐため,交差点を大回りして外側から加速してスタートです。

序盤で飛ばしすぎると脚に来ますが,この平坦区間でちょいとだけ貯金を稼ぐことができ,バーチャルトレーナー(以下,VT)にほんの少しだけリードを保ったまま,料金所を通過です。

呼吸もラクだし,太腿も痛くないし,左脚もOK。いい感じだぞ~(^^)

序盤は抑え目に

料金所を過ぎると,比較的勾配が急な区間が続きます。

いつも,この区間で飛ばしすぎて,後半の疲労を招いています。

多くの人は,この区間は抑え目に走っているのですが,元来の負けず嫌いの血が騒ぐのか(笑),どうしても抜きたくなっちゃうのです。

そこで,今回は,自分とほぼ同じペースの人を見つけて,その人を追い越さないように付いていくことにしました。

また,少し勾配が緩くなってくると,パワーセーブしながらも追い抜きを始める必要がありますが,序盤は混んでいて,右も左もどんどん選手が入れ替わり,後ろに十分注意しながら車線変更してひとり,ひとりと抜いていきます。

また,この頃からデジカメの調子がさらに悪くなり,画面に「データフォルダーの修復をしますか? はい・いいえ」みたいなメッセージが出ています。

このくそ忙しいのに,そんなことできるか,バカヤロウ~!」と毒づきながらも,いろいろメニュー操作をしたりしているうちに,だいぶペースが落ちてしまいました。

そんな,バカデジカメと格闘しながらゆっくり上っているところで,後方から「Shiroさん~♪」という声が。

試走のときにお会いし損ねた,ayumiさんじゃありませんか!(^^)

ちょいと後ろに下がり,「はじめまして~」とか「雨降らなくて良かったですねぇ」とか,我ながらマヌケな声掛けをしてしまいました。もうちょっと気の利いたことが言えんのかね?>おいら。

デジカメ問題で速度が落ちていましたが,ステキ女子に声をかけてもらったことで,パワーが3.5倍に跳ね上がり,一時的にオーバーペースでかっ飛ばしてしまうのでした(笑)


緩斜面はサボらずに(^^)

中盤になってくると,勾配がキツイ区間と緩い区間が交互に現れるようになります。

事前の作戦のとおり,急勾配では黙って耐え,緩斜面では可能な限り速度を上げてサボらない走りを繰り返します。

Edge705の画面を見ると,VTは相当後方に居て,ついに画面外に消えていってしまいました。

去年の自分に100m以上ものアドバンテージを持って走っているのです。

いいぞ~(^^)


く,苦しくなってきた

3合目から4合目にかけては,かなり集団がばらけてきていて,ついていく人も見当たらなくなってきました。

たまに,後方から早い列車が現れるのですが,なかなか乗ることができません。

(「うっ,うっ」という掛け声はおいらではありません。はるか後方から大きな声で近づいてきて,そのまま抜き去っていった方のです。ものすごいエネルギーの人です・・・)




やっぱり,自己申告1時間15分の3000番台の人たちは,本当に早いです。

去年(5000番台),3年前(8000番台)では,ほとんど誰にも追い抜かれることは無かったのですが,今年は抜かれることが多く,レベルの高さを痛感しました。

自分と同じペースの人がなかなか見当たらないため,諦めて,一人旅で走り続けることにしました。

この辺りでも何人もの方に「Shiroさんですね!」「はじめまして~」「ではお先に~」という感じで,あいさつ&追い抜かれていきました。待って~,みんな速いなぁ。

さぁ,最後の急坂を登れば,いよいよ,ほぼ平坦の極楽浄土だ!


極楽浄土で先行集団を死ぬ気で追いかける!

4合目を過ぎ,キツイ勾配を何個かクリアした先には,富士ヒルクライム名物(?)の平坦な高速走行区間(おいらは勝手に「極楽浄土」と呼んでいます。笑)が登場します。

実際には僅かに上りになっているのですが,そこまでが8%くらいの急勾配を走ってきた選手には,ほぼ平らに見えてしまいます。

去年はこの区間で大きな集団で走ることができ,最高46km/hという,とんでもない速さで駆け抜けることができました。

これは,昨年の試走の時の写真。今回は超濃霧・・・。

これは,昨年の試走の時の写真。今回は超濃霧・・・。

SONY DSC-TX10

今回は濃霧に包まれたため緩斜面区間の始まり分かりにくかったのですが,Edge705のプロファイル画面をちゃんと確認し,緩斜面が始まる直前でダンシングでロケットスタートすることができました(^^)

が! 周囲の選手よりも一歩先に飛び出してしまったため,気が付くとおいらの後ろには数名の選手がいるものの,前には誰も居なく,はるか100m先くらいに大きな集団がいる状態。

しかし,いまさら後ろに下がってタイムを落とすのもイヤだったので,強引に先行集団を追いかけることにしました。

ギアを2段ほど上げて,下ハンドルを握って頭を低く下げ,ダンシング体勢。

この状態で3分くらいでしょうか,ずっと35km/h以上をキープして前方グループを一人で追い続けました。

1時間15分30秒~18分00秒ごろまでスパート。どこにこんな力が残っていた!?

1時間15分30秒~18分00秒ごろまでスパート。どこにこんな力が残っていた!?

我がロードバイク人生(5年だけど・・・)の中で,もっとも最高度にエネルギーを解放できた瞬間だったと思います。

何かの安全装置がOFFになってしまったのか,いくらでも力がわいてきて,いつまでも加速し続けられる,そんな多幸感に包まれながら濃霧の中を疾走しました。いわゆる,ランナーズハイという状態なのでしょうか?

そんなこんなで,ほとんど無酸素,ATP-CP運動(笑)を続けた挙句,約2分30秒後には延々と追い続けた前方グループの一番後ろに付けることができました。

ずるずると後退しつつ,ラストスパートでゴール

先行集団の一番後ろを走っていたのは女子選手だったのですが,ちょうど併走になったあたりから,最後の急坂が始まりました。

ここまで集団内で走っていた選手と,延々と一人で加速してきたおじさんでは勝負にならず,あっという間に距離が開き始めてしまいました(涙)

このとき,なんと沿道に居たALL SPORTSのカメラマンが,ずるずると後退するおいらと,元気に上っていく女子選手を1枚の写真に収めていたのです。

どんな写真になっているかは分からないのですが,客観的に見るとかなりヤバイおじさんの写真になっている可能性があります。

「約1kmにわたって延々と女子選手のお尻をめがけて走ってきて,
妙な多幸感で笑いながら併走し,
ヨダレと鼻水をたらしながらフェードアウトしていくオヤジ」。

かなりヤバイです(笑)

フェードアウトした後もゴールを目指したのですが,この日の5合目は霧がとても濃くて,10m先もまともに見えない状況。

Edge705には走行距離も残距離も表示していないので,目視が利かないとなると「あとどれくらいでゴールなのか」がさっぱり分からない状況になってしまいました。

そんな,五里霧中状態で走っていると,急に道が狭くなって左に逸れていきます。

この時点では道が左に曲がる理由が良く分かりませんでした(5合目に巨大浄化槽を設置する工事の影響でした)が,いずれにせよ,まもなくゴールが近いことだけは分かりました。

そこで,本当に最後の力を振り絞って,ダンシングで思いっきり加速をかけたところ・・・,いきなりゴール。

そう,ゴール手前20mくらいだったのです。ラストスパートが遅すぎました(笑)

レース結果&悲劇が・・・

ゴール直前のEdge705の画面では,VTははるか後方で画面から消えていました。

となると,少なくとも去年の自分よりは前を走っていたことになります。

公式サイトでタイムを確認してみると,

「1時間21分21秒」

というのが,今回の正式なタイムでありました。

去年が1時間22分33秒ですから,ちょうど1分だけタイム短縮できたことになります。

ヤビツの時も同じようなグラフを見たような・・・。

ヤビツの時も同じようなグラフを見たような・・・。

予想外の自己ベスト更新で一安心したところで,今回,走行中に取り貯めた動画を振り返ってみようと,デジカメの「Play」ボタンを押して見たのですが・・・。

ぜんぜん,写っていない・・・

細切れでいくつかのシーンは撮れているのですが,肝心な極楽浄土での超頑張りスパートも,序盤での豪快な追い抜きも,いろんな人に声をかけられたシーンも,全く無し。

どび~ん・・・。

SONYのアホ~!

しかも,寒い・・・。




なんの写真も動画もなかったのですが,RUNNETとALL SPORTSは撮ってくれました。今年もまた買ってしまった(^^)

ALL SPORTSは携帯向け壁紙無料ダウンロード中ですよん。

RUNNETの写真。ゴール直前と思われます。いけ~

RUNNETの写真。ゴール直前と思われます。いけ~

RUNNET
極楽浄土に入るところかな? 一人だけ飛び出しちゃった・・・。

極楽浄土に入るところかな? 一人だけ飛び出しちゃった・・・。

ALL SPORTS

次回は,失意のどん底から這い上がり,気力を振り絞ったダウンヒルを紹介予定です(^^)




(おまけ)
全部連結バージョンもあります(^^)

【2012.6.8追記】
今年もALL SPORTSの写真を買ってしまった。去年に比べるとちょっとマシ!?

■「2012年」カテゴリー内の前後記事
2012年06月08日 | カテゴリ:  2012年FHC自己ベスト | ID: 10372
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