GARMIN「プレミアムハートレートセンサー」復活への道(前編)
心拍センサー,ベルト。心拍数値がちゃんと出ないのは誰のせい?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dずっと内緒にしていたのですが,実は昨年10月頃から,GARMIN Edge810J付属の心拍センサーの調子がよろしくありませんでした。
Edge本体と通信ができなかったり,逆にやたらと高い心拍が出たり,動作が不安定な状態が続いていました。
幸い,手元にはGARMIN Edge705付属の心拍センサーがあったのでそちらを使い続けてしまい,調子が悪いほうのセンサーの原因解明をしていませんでした。
しかし,次男坊がロードバイクに乗るようになって字体事態は一変,すぐにでも使えるようにする必要が出てきました。
使えなかった心拍センサーが使えるようになるまでの長い道のりを,「原因追求編」と「あっさり解決編」の2回に分けて紹介します。
長いけど,要するにこんなお話です(^^)
- 新型の柔らかいハートレートセンサーの調子がおかしい
- どうも,ベルトの断線が疑われる
- ベルトだけ買い換えればいいんだけど,高いので「ベルトの断線であること」を確実にしたい
- 「ベルトが断線している」ことを試す実験をしてみた
プレミアムハートレートセンサーのダメ状況
話がややこしくなる前に,登場人物を整理しておきましょう。
- 【ダメセンサー】
- Edge810J付属の「プレミアムハートレートセンサー」。ベルト部分が柔らかい素材で作られていて肌触りが良い。でも,昨年10月から故障中・・・(涙)
- 【旧センサー】
- Edge750付属の「ハートレートセンサー」。ベルト部分が硬いプラスチックで作られていて,一日中装着するには厳しいし,よほどの巨乳さんじゃないとずり落ちる・・・(涙)
で,ダメセンサー。
ベルト部分が,旧センサーに比べて柔らかい伸縮素材で作られているため,装着感が柔らかく,また,ずり落ちてこないのでとても使いやすいセンサーです。
しかし,昨年10月ごろから「本体とつながらない」「心拍が200固定」「心拍が70固定」など,不調な日がちょいちょい出るようになってきました。
一番困るのは,たとえばヤビツTTをやろうとしたときに,スタート地点では問題なかったのに,途中から上記のような状態に陥ることです。
もちろん,以前「Edge705心拍計ベルトの不調・異常解消法」で紹介したワザは全て試してみたのですがダメでした。
- センサー本体を叩く→叩いた分だけ心拍が増える感じで,単なる「胸叩き回数計」になってしまいます。ゴリラ用か!?
- センサー部を濡らす→変化無し
- Edge810Jとの通信をリセットする→変化無し
- センサー部をリセットする→変化無し
最終奥義である,センサー部のリセット(バッテリーを抜いて残留電荷もゼロに)しても,全く変化が無い,極めて重症状態です・・・。
ダメベルトは断線しやすいらしい!!
最終奥義までやって修復されないとなると,いよいよ心拍センサーが故障しているとしか思えず,となると10000円(!)もするセンサーを購入しなおさなければなりません。
折りしも,新メット(KASK MOJITO)購入に向けて貯金しているさなかに,10000円もの出費は絶対に避けたいところ。
そこで,ネットで「ガーミン プレミアムハートレートセンサー 不具合」などの単語で検索してみたところ,たくさんのサイトで「断線しやすい」という情報が掲載されていました。
どうも,ダメセンサーは柔らかくて装着感が快適なのですが,柔らかすぎて内部で断線しやすいとのことです(アホかいな・・・)。
プレミアムハートレートセンサーは,ベルト部分が柔らかくて装着感は最高。でも,断線しやすいんじゃ意味ないじゃん・・・。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8ベルトが断線ということであれば,センサー部は交換する必要が無く,ベルトだけを購入しなおすことで若干のコストダウンが期待できます。
しか~し,大きな問題があります。
それは,「本当に断線しているかどうか分からない」のです。
分からないままベルトだけ新規購入した場合,以下のどちらかになります。
- (予想通りベルト断線が原因)無事に使えるようになる♪
- (実はセンサー部が故障)ベルトを換えても改善されず,結局,センサー部も新規購入することに・・・
2.の方がネタになって面白いのですが(←その発想をやめなさい,笑)財布がそれを許さない状況です。
このような事態を避けるためには,「故障原因がベルトにある」ことを特定しておく必要があります。
確かめてみました(^^)
事象が「断線」ですからテスターでも良かったのですが,せっかくですから,もうちょっと実戦的な方法で確かめてみることにしました。
ダメベルトは,皮膚に接触する面に導電性のプラスチックが張られていて,そこからベルト内部を電線が通り,金属製の接続部(ボタン)でセンサー本体とつながっています。(と,フォトポタ研究所では推測しています)。
疑わしいのは,以下の3箇所。
- 導電性プラスチック
- ベルト内部の電線
- センサー本体との接続部(ボタン)
見たところ,3のセンサー本体との接続部は錆や皮膜もなく,きれいな状態ですから,まず大丈夫そう(予断ですが,POLARはココがやられました)。
疑わしいのは1か2ですが,要は「悪いのは,ベルトかセンサーか」が分かればいいので,1と2はまとめて検証しちゃいましょう。
で,やってみたのが,以下の工作。
センサー部には問題ないことを検証する実験(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D笑っちゃいますよね(^^)
湿ったウェットティッシュで検出した微弱電流を,アルミ箔でセンサー部に送り込みます。
もともとのベルト部分が持っている機能は使わないので,これで正常に計測できるならセンサー部に問題はなく,ベルト部分の断線と断定できます。
作り方は以下の通り(ってほどじゃないんですが・・・)。
【1】センサーとベルトの接続部にアルミ箔を挟む
接続部は「ボタン」のようになっているので,そこにアルミ箔を挟み,強引にパチン!と挟み込みます。
挟んだ後は,こういう風に穴が開きます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【2】アルミ箔を細長く伸ばしていきます
センサーとの接続部から,導電性プラスチックがある場所までアルミ箔を伸ばしていきます。
センサーでアルミ箔を挟み込み,アルミ箔を細く伸ばしていきます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【3】導電性プラスチック部をカバーします
アルミ箔の端っこを,ちょうど導電性プラスチックをカバーするように,ベルトの周囲をぐるっと一巻きします。
で,アルミ箔を,導電性プラスチックを包むように巻きます。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
【4】肌に触れる部部をウェットティッシュでカバー
【3】までの工作で,とりあえずは電気信号は届くでしょうが,胸がアルミ箔でチクチクして変な快感で心拍上昇するかもしれないので(笑),ウェットティッシュで優しく包んでみました。
胸がチクチクしないように,ウェットティッシュを巻きつけて完成!(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
なんだか,夏休みの工作みたいですが,この工作(センサー部とアルミ箔だけ)で心拍がちゃんと測れるかどうか試してみます。
本当は,実際に装着した状態の写真も撮ったのですが,被験者(=おいら)の人権を保護するために掲載を断念しました(笑) だって,胸に銀紙巻いてニヤニヤしながらカメラ構えてるんですよ。怪しすぎます・・・
■
これで,ちゃんと心拍が出てくるようであればセンサー部は正常,問題はベルトの断線と分かります。
で,やってみた結果がこれです。
おぉ~,ちゃんと計測しおった!(^^) これで,故障個所は「ベルト」に決定!
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
おぉ~,ちゃんと計測できている!!(^^)
ウェットティッシュからはみ出たアルミ箔が予想通りチクチクしますが(笑),なんとか安定して心拍が測れています。
やっぱり,心拍ベルトの断線だったんだ・・・!
次なる課題へ・・・
非常にアカデミック,かつ,胸にアルミ箔とウェットティッシュを巻きつけるという,変態的献身的な実証試験によって,「ダメセンサー」の真にダメな部分は「ベルト部分」であることが判明しました。
なので,ベルトだけを購入すればいいのですが・・・。
クソ高いんです。
センサーとベルトのセットで10000円なのですが,ベルト単体でも4300円もするんです。
しかし,この点については,いくつかのレビューサイトで紹介されていたワザによって,あっさりと解決(^^)
長くなってきたので,次回,解決編にて紹介します~
つづく・・・。
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