ブチギレました・・・
What is this? 真ん中の丸い物体がなんだか,これだけで分かったらスゴイです!
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f6.3+1/500s先日,LGS SIX号でご近所を走っていたら,突然,「ブチブチ~」という音がハンドル付近からしました。
と同時に,後ろの方からは「ガチャガチャ~」という音がして,急にクランクが「クルクルクル~」と空回りするくらい軽くなりました。
ブチブチってなって,ガチャガチャになったらクルクルになりました,という感じで小学生低学年の作文みたいですが,いったい,我がLGS SIX号に何が起こったのでしょうか・・・?
原因解明編
原因はコレです。
おぉ,ナンタルチア,サンタルチア(死語) インナーが切れてる!!
Nikon D90 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f2.8+1/30s, -0.3ev, adl=autoなんと,リアディレイラのシフトケーブルのインナーケーブルがぶちギレてしまったのです!
LGS SIX号は分不相応にもデュアルコントロールレバー化されて,リアは「ローノーマル」ですので,シフトワイヤを緩ませるとローに変速します。今回は,そのワイヤがブチブチ~っと切れてしまったわけですから,リアディレイラは一気にローにガチャガチャっと変速してしまったのです。
手前の,スプートニク人工衛星みたいなヤツが,切れたインナーとタイコです。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4.5+1/640sまた,MTBのローは本当に,徹底的にローです(?)。おいらのLGS SIX号の場合で,32Tですから,ほとんど歩くのと同じくらいのギア比になりますので,クランクがクルクル~っと空回りという状態になった,というのが大事故(?)の真相です。
さて,事故現場(?)から家までは約2kmほどあったのですが,かなりしんどい道のりになりました。これが上り坂ならまだしも,完全な平地なのです。この2kmを,ほとんど歩くのと同じギア比で,グルグル脚を回しまくってクタクタになりながら家にたどり着きました。
思い起こせば,LGS SIX号を買ったのは3年前の春。途中,デュアルコントロールレバー化なんかをしたりしましたが,ワイヤー(シフトもブレーキも)はずっと同じ物を長さ調節しながら,3年も使い続けていました。そりゃぁ,そろそろ切れてもおかしくないはずです。アウターも含めて張り替えることにしました。
あいにく,家にシフトのインナーは転がってなかったので(アウターはたくさんあったのですが......。謎),いつものプロショップ,MARSHさんでインナーワイヤーを1本だけ買ってきました。※それ以外の物も買ってしまいましたが,そちらは次回のネタで(笑)
修理編
LGS SIX号のワイヤを張り替えるのは初めてのことなので,事前に,どこをどう通っているのかをよく確認しておきます。LGS SIX号はトップルートになっていて,シフトレバーからトップチューブを通り,シートチューブで一番下まで降り,チェーンステーでリアディレイラまで配線されています。
まず,リアディレイラのところでカットして,インナーを完全に自転車からはずしちゃいます。その後,3区間に分かれているアウターも全部撤去です。
ここで,撤去したアウターを見てびっくり!!
古代遺跡から出土したかのような劣化ブリ・・・。メンテしなさ過ぎです,ごみん m(_ _)m
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4+1/1250sアウターキャップも全滅。ひび割れ率100%です。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4+1/800sローマ時代の遺跡から出土でもしたのか?と思わせる,ものすごい老朽化ぶりです。LGS SIX号は外置きしているので,雨水の影響とは思うのですが,真っ赤っかに錆びているし,手で触ると明らかに強度が足りなくなっているのが分かります(数回曲げるとポキンと折れる......)。
外したアウター&インナーケーブルに合掌して冥福を祈った後は,新しいアウターの長さ調節をします。調節といっても,今までの長さで問題ありませんでしたから,ご臨終となった旧アウターに合わせて,新アウターをカットするだけです。
旧アウターに合わせ,新アウターをカットします。下ごしらえ完了(^^)
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f9+1/320s
後は,アウターにケミカルを少し入れてあげて(今回は「メンテルーブ」),元通り配線しなおせば,とりあえずOKです。また,コントロールレバーの内部はゴミだらけになっている上にグリスが喪失していたので,パーツクリーナーできれいにしてあげて,デュラエースグリスを練り込んでおきました。
デュアルコントロールレバーの中は,油脂はないけど,ホコリはある。いただけない環境でした。
Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8, f4.5+1/250s, -0.7ev最後にディレイラのインデックス調整ですが,LとHのリミッターに変更はないですから,特に難しいことはなく,スタンドに乗せて回しながら微調整して完了です。
走行編
LGS SIX号は生まれ変わりました!(笑)
いや,冗談ではなく,ものすご~~~~くシフト操作が軽くなりました。たぶん,3年前も軽かったとは思うのですが,長年,ノーメンテで抵抗だらけになっていたので,重たいシフト操作に慣れてしまっていました。
デュアルコントロールレバーはロードのSTIに比べると丈が短いのですが,そんなのまったく関係なし。小指でも操作できるくらい軽くなってしまいました。
ワイヤー自体のブランドは,当初のJAGWIRE→シマノSP41に変更になりましたが,その変化より,錆びだらけのアウターの中を油脂分ゼロのインナーが擦っていた,という影響の方が大きいと思います。雑誌やメンテ本なんかで,よく「メンテすると引きが軽くなる♪」なんて書かれていますが,「またオーバーな。そんなに変わらんでしょう?」とタカをくくっていました。でも,百聞は一見に如かず,いや違うな,百読は一操作に如かずか? まぁ,どっちでもいいや。とにかく,本当に引きが軽くなりました!
生まれ変わったリラディレイラのシフトワイヤー。ぶら下がっているのは,スイスで買った(!)カウベルです。
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8, f5+1/1000s, -0.7evシフトに限らず,ブレーキ同じだと思います。まぁ,ここまでノーメンテの人も珍しいかもしれませんが,徐々に徐々にしか性能は悪化しないので,ヘタすると気がつかないうちにものすごく性能悪化している可能性があるかもしれません。来週以降,ブレーキのワイヤ張り替えもやる予定です。
これからの自転車シーズンを控え,みなさんも,是非シフト&ブレーキの再点検をどうぞ~
(^^)v
日曜日は,家族で引地川親水公園や大庭城址公園に家族でサイクリングしてきました♪
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8, f6.3+1/500s
【おまけ:ケーブルカッター】
以前,アウターの調節をしたときには,ケーブルカッターを持ってなく,仕方なくニッパーで作業して刃こぼれしたり,アウターがつぶれてしまったりで大変でした。今は純正のケーブルカッターを持っている(このとき買いました)ので,作業は本当に楽ちんでした。
はさみで切るように,さくさくカットできますし,特にシフトのアウターの場合,全くつぶれずにそのまま使うことができます(ブレーキのアウターは螺旋構造でつぶれるので,回復作業が必要ですが......)
我が家の場合,子供の自転車まで含めれば,年に何回かはワイヤをいじる機会があります。毎回,ニッパーの刃を壊すより,専用工具を使った方が賢明です。
ちょっとお値段が高いのがタマニキズですが・・・。
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