黄金スプロケ,RECON RHG-RS10Ti(11-27T)

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やっぱり,この状態で置いてあったら,買っちゃうでしょう~(笑)

やっぱり,この状態で置いてあったら,買っちゃうでしょう~(笑)

SONY NEX-5N + E18-55mm

すでに富士ヒルクライム(FHC)の記事で紹介していますが,超久しぶりに自転車コンポパーツを新調しました。

それは,RECON社のチタンスプロケット,RHG-RS10Ti(11-27T)です。

最後にコンポパーツを導入したのは,2011年のDURA-ACEコンパクトクランク(FC-7950)ですから,実に3年ぶりのニューパーツの登場です。

その割には,ほとんど調べずに衝動買い(&衝動取り付け)してしまったのですが・・・(笑)

気に入った点

  • 黄金色
  • 軽い(DURA比較で▲48g)
  • 安い(5000円)

イマイチな点

  • 変速性能が悪い(イマイチどころじゃなく,桁違いに悪い)
  • スペーサーの入れ方など,説明が全然無い
  • こいつのせいで,FHC2013は完敗でした・・・

初のサードパーティー製コンポパーツ登場!

現在,595号のコンポはDURA-ACE(7900系)。最初はTIAGRAでスタートし,105,Ultegra,DURA-ACEと進化してきたのですが,その過程でシマノ以外のパーツを入れたことはありませんでした。

これは,菊地武洋氏など,自転車業界の多くの方々が「純正以外のコンポパーツは駄目」と言われていることの影響もありますし,そもそも,純正が一番安かったりするのでそこに安住しているのも理由のひとつでした。

しかし,FHC前日のブースで見かけた,黄金に輝くRECONのスプロケットを一目見てしまったら,「おぉ~,格好いい!エルドラド!」という,意味不明の一目ぼれで,初のサードバーティー製コンポパーツを大人買いをしてしまったのでした・・・。


一応,スペックは

購入時にはろくに見ていなかった(色は見ていたけど)ので,帰宅してからネットで調べてみました。

手持ちのDURA-ACE(CS7900,12-27T)と比較は以下のとおり。

項目黄金スプロケット
RHG-RS10Ti
DURA-ACE
CS7900
ギア構成11-12-13-14-15
-17-19-21-24-27
12-13-14-15-16
-17-19-21-24-27
材質大ギア:チタン
小ギア:鉄
大ギア:チタン
小ギア:鉄
重量140g188g
カラー黄金シルバー


絶望的なFHCでの活躍ぶり

購入直後にFHC決戦ホイールReynolds MV32T ULに装着し,本番で大変な目に遭ってしまったことは既報です。いちいち読み返すの面倒(長いし・・・)という人のためにまとめると,課題はこの2点です。

  1. 7~10速が使えない:「チェーンと擦って音がする」とかいうレベルではなく,ギア間にチェーンが乗り上げてしまい,「ガッコン,ガッコン・・・」となって走れません。
  2. 1~6速も良くはない:ギアアップ(大→小)はまあいいのですが,ギアダウン(小→大)はなかなか上ってくれません。

2.は我慢できるとしても,いくらなんでも,「純正とコンパチだよ♪」とうたうには1.の欠点はあまりに酷いと思われます。

おいらは85%OFFの5000円で買えたからいいものの,定価(37500円)で購入してしまっていたら,公正取引委員会にでも訴えたいところです。

しかし,いくらなんでも,そんなにショボいわけないよなぁ・・・??

不調原因解明! (おいらの取り付けミスだ・・・)

FHCから帰宅してカンパのSHAMALに乗せ変え,不調の原因を半日かけて検証してみました。


【検証1】ただSHAMALに乗せ変えただけ

変化なし(=ダメダメのまま)

不調がSHAMALでも再現できたので,とりあえず,MV32T ULのハブの問題ではないことが分かりました。


【検証2】SHIMANOスペーサー(1mm)の着脱

SHIMANO製10速スプロケットを8~10速兼用ハブで使用する際には,一番内側に1mmのスペーサーを入れる必要があり,FHC本番では入れていました。

これを外してみたら,一気に問題解決,,,しませんでした。

まぁ,スプロケ全体がホイール側に1mm近づいただけなんだから,劇的に変わるわけないんですが・・・。


【検証3】余っていた分厚いスペーサーの着脱

購入時の箱には,ちょっと分厚いスペーサー(2.4mm)が1枚余っていました。

ものすごく分厚いスペーサー。形状もなんか変だし・・・。

ものすごく分厚いスペーサー。形状もなんか変だし・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

これをSHIMANOスペーサーの代わりに使うのが,RECON流なのかもしれないと思って入れてみたのですが・・・分厚すぎて入りませんでした。

もちろん,ハブには嵌りますが,全体的にスプロケが外側に移動しすぎて,最後のロックリングが固定できませんでした。

いったい,誰用なんだ,このスペーサーは・・・?



【検証4】あれ? なんか変だぞ!!!

度重なる試行錯誤でも何も解決せず,疲労困憊のおいら。

  1. ローラー台から自転車を下ろす
  2. ホイールを外す
  3. スプロケをバラす
  4. スペーサー着脱など試行錯誤
  5. スプロケ組み立て
  6. ホイール装着
  7. ローラー台装着
  8. 試験運転→失敗
  9. 1.に戻る

を何回も繰り返しているのですから,イヤになってきましたが,数回やったところで,あることに気が付きました。

みんな同じだと思い込んでいた「ギア間スペーサー」の中に,側面に「12-13T」と謎の暗号が刻まれた1枚を発見!

なぞの暗号が刻まれたギア間スペーサー。ロゼッタストーン状態のおいら。

なぞの暗号が刻まれたギア間スペーサー。ロゼッタストーン状態のおいら。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

さっそく,フォトポタ中央情報局(FCIA)が謎の暗号解読に乗り出しましたが,「12-13T」の意味はさっぱり分かりません。

そこで,暗号解読はさておき,なんか他の奴らと直径が違うような気がしてきたので,いつもの格安デジタルノギス(こいつ,本当に便利です)で測定したところ,他のスペーサーが外径40mmのところ,なぞのスペーサーは38mmしかないことが判明!

これにどんな意味があるのか分からないけど,少なくとも,他のスペーサーとごっちゃにしてはマズいと思われます。

改めて,黄金スプロケのギア構成を思い出してみると,「11-12-13-14-15-17-19-21-24-27」。そうだ! 9速が12T,8速が13Tだから,謎の暗号「12-13T」は「9速と8速の間にワタシを入れてね♪」という暗号だったのだ!!

さすが,FCIA! たった30分(もかかったのかよ・・・)で謎は解決です。できれば,取扱説明書(なかった)にでも書いてほしいけどなぁ・・・。

8速の上に乗せたところ。この上に,9,10速を乗せてロックリング固定で完成。

8速の上に乗せたところ。この上に,9,10速を乗せてロックリング固定で完成。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
他のスペーサーはこんな感じにユルユルに入ります。

他のスペーサーはこんな感じにユルユルに入ります。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
DURA-ACEだとすべて,きっちりサイズです。

DURA-ACEだとすべて,きっちりサイズです。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8


使用感レポートもどき

謎のスペーサーを9速と8速の間に入れて組み上げたところ,やっとこ全段変速可能になりました(^^)

一応,FHC後で100km弱走っていますので,使用感レポートといきたいところですが,物がスプロケなので,おいらレベルでは使用感といっても「変速性能」しかありません。

その変速性能,変速フィールと言い換えてもいいですが,やはり,純正に比べるとかなり悪いですねぇ・・・。


シフトアップ(大→小)

シフトアップは,STIの小レバーをクリックするだけでカチカチと変速してくれます。

が,CS7900と比較すると変速ショックが大きく,タイミングによっては「カッコ~ン」と甲高い音を鳴らして変速し,脚にもそれなりにショックが伝わってきます。

まぁ,後述のシフトダウンに比べれば我慢できるレベルですが・・・。


シフトダウン(小→大)

これは,かなり使いにくいというかダメダメです。

STIをカチっと1段操作しても,ギャリギャリとチェーンが擦るだけで,なかなか大ギア側にグライド(上る)ってくれません。

そこで,STIをもうちっと多めに操作すると,よいしょっとチェーンがグライドしてくれます。感覚的には,1.5段分操作して初めて1段上ってくれる感じです。

普段の状況ならば許せる範囲ではあるのですが,わりと限界まで疲弊しているヒルクライム後半では,そんな気遣いはちょっと難しいかもなぁ・・・。



まとめ

変速性能だけを見ると,純正スプロケに対して完敗です。

これは,DURA-ACEに対してだけではなく,手持ちの,Ultegraにも105にも完全に負けています。

特にシフトダウン操作は決定的で,ちゃんと1段操作でキビキビ上る,シマノのHG(Hyper Glide)の技術のすごさに改めて感動してしまいました。

ふと気になって,ギアの厚みをいつもの格安デジタルノギスで測ってみたのですが,こんな差がありました。

黄金ギア。厚みは1.38mm。

黄金ギア。厚みは1.38mm。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
CS7900。1.65mmあります。

CS7900。1.65mmあります。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

シマノの1.65mmに対して,RECONは1.38mm。その差はわずか0.26mmですが,もともとが薄いものですから,比で言うと,RECONは純正に対して16%もギアが薄いことになります(これが軽量化の要因?)

実際には歯の形状の違いなどもあるのでしょうけど,次のギアまでの距離が16%も遠くにあるというのも,グライドしにくくなっている理由のひとつではないのかなぁ?と素人的に推測してしまいました。

というわけで,変速性能にはブーブー不満があるのですが,以下のようなメリットもあります。

黄金だ(笑)
やっぱり,これに尽きます。スプロケットはクランクと同じくらい目立つパーツですから,ここが黄金色というのは,かなり目立っていい感じです(^^)
軽い&安い
購入価格は5000円ですから,シマノだと105が相当するかと思います。105に比べると,スプロケだけで120gくらい軽量化できますからちょいうれしい。まぁ,回転中心部だからあんまり効果は期待できないけど・・・
やっぱ,黄金はええわ~。

やっぱ,黄金はええわ~。

SONY NEX-5N + E18-55mm

ほぼ見た目だけで勝負ですので,もし,ヤビツやFHCでコレを使っているおいらを見たときは,遠慮することなく,「おぅ,その黄金スプロケット,格好いいねぇ!」と褒めてやってください(笑)

純正でも黄金スプロケでないかなぁ。夢屋でもいいんだけど・・・

おしまい。

(おまけ)
途中,「コンポは全部シマノ純正だよ」と豪語していましたが,唯一,BB(ボトムブラケット)だけはサードパーティー製でした。

TOKENのTK877TBTですが,こいつも黄金色でした。どんだけ好きなんだ,黄金・・・。


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2013年06月15日 | カテゴリ:  コンポ | ID: 10685
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