ROTOR社の楕円チェーンリング「Q-RINGS for ROAD」登場!
ROTOR Q-RINGSのコンパクト34T登場です!
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8先日,プチ予告した(?)とおり,ROTORの楕円チェーンリング「Q-RINGS」を装着してみました。
ヤビツ仲間のSHIGEさんや,一方的に面識があるフースホフトやフルーム(メーカー違うけど)が使っていたので,ずっと気になっていた楕円チェーンリング。
どれだけ効果があるのか分からないし,どうせ山でしか使わないので,とりあえずインナーだけに装着してみました。
楕円チェーンリング再び!
どんなにペダリングがうまくなっても,踏み込む位置(3時付近)では力が出るし,上死点や下死点では力が出せません。そこで,上死点・下死点はうまく通過できるように直径を小さく,逆に3時&9時付近の直径を大きくしてやると・・・,楕円形のチェーンリングになります。
アウター(53T)の場合の楕円度合い。最大で56.5T,最小で50.4Tです。
ROATERのサイトから失敬(^^)実は,楕円チェーンリングを使うのは今回が初めてではありません。
超大昔,高校生のころに乗っていたブリヂストンの「ロードマン」も楕円チェーンリングでした(懐!)
そのころは若くてバカみたいにパワーがあったせいか有り難味はありませんでしたが,ここ最近,ヤビツや富士ヒルでのタイム頭打ちに見られるように,体力の限界を感じつつある43歳。
ROTOR社の広告によれば,「4.1%のパワー向上,9.1%の乳酸低減」ですから,やってみるしかないでしょう(^^)
あっさり,「個人の感想であり,商品の効能を保証するものではありません」とか言われそうですが(笑)
Q-RINGS登場!
ROTOR社の「Q-RINGS」を使ってみることにしたのですが,クランクを丸ごと交換しようとするとものすごいお値段になります(5~8万円!)。
595号のDURA-ACE(FC-7950)クランクを外してまで使うのももったいないので,チェーンリングだけ交換することにしました。
さらに,どうせヒルクライムバカでインナーしか使わないので,せこく,インナーだけ交換することにしました。
ROTORの輸入元であるダイアテックのHPにある互換表によると,7900系DURA-ACEのコンパクトクランク(FC-7950,PCD=110mm)には,34T,36T,38Tの3種類のインナーリングが用意されています。
モデル | 34T | 36T | 38T |
---|---|---|---|
PCD(BCD) | 110mm | 110mm | 110m |
歯数 | 34 | 36 | 38 |
最大仮想歯数 | 35.7 | 37.8 | 39.9 |
最小仮想歯数 | 32.3 | 34.2 | 36.1 |
楕円率 | ±7% | ±10% | ±10% |
Q-RINGSは基本的に楕円率(って言うのかな?)が真円に対して10%なのですが,34Tだけは7%に抑えられています(真円に近い)。
他社に比べると楕円率はすごく小さいですが,このくらいから入門したほうが良さそうな気がします(だって,O-Symetricの楕円ってすごいもん・・・)
で,おいらは脚力が小さいので,無理せず34Tを購入です(^^)
項目 | 仕様 | 備考 |
---|---|---|
メーカー | ROTOR | 輸入代理店はDIATECH |
モデル | Q-RINGS for ROAD | |
PCD(BCD) | 110mm | |
歯数 | 34T | 取替前のFC7950と同じ |
仮想最大歯数 | 35.7T | 3&9時付近 |
仮想最小歯数 | 32.3T | 0&6時付近 |
楕円率 | ±7% | 真円に対するゆがみ度 |
重量 | 32g | 実測です |
OCP | 5箇所 | 楕円位置の調整箇所数(後述) |
お値段 | 10,500円 | 定価だす |
耳慣れない単語が二つほどあるので説明しておくと・・・,
【OCP】 Opmimum Chainring Position
基本は,3時・9時の位置でギアが最大,0時・6時の位置で最小になります。
が,人によって,「もう少し早めに(or 遅めに)力を掛けたい」というケースもあろうということで,Q-RINGSはクランクへの取り付け位置を微妙にずらすことができます。
取り付け位置を微妙に前後に5段階ずらせるようになっていて,その位置を小さな「・」で表しています。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8これをROTORでは「OCP」と呼んでいて,一部のモデルを除いて5段階に調整できるようになっています。初心者は,とりあえずは「3」で始めてみて違和感があったら変更しろとのことです。
【BCD】Bolt Circle Diameter
なぜか,ROTORのカタログでは「BCD」という単語で表現されているのですが,PCD(Pitch Circle Diameter)と同じです。
なんで,わざわざ別の言い方するのかよく分からんですが・・・。
なので,ノーマルクランクの人はBCD130mm,コンパクトの人はBCD110mmを選べばOKだす。
取り付けてみたよ!
取り付けは,普通にクランクの着脱ができる人なら特に難しいところはありません。
ただ,先日紹介したように,DURA-ACE(7900)はチェーンリングの固定がT30のトルクスなので,事前にレンチを用意しておく必要があります。
今回,初めてクランク(FC-7950)をばらしてみたのですが,実に合理的な構造をしていて感心してしまいました。
クランクの裏側から,インナー・スパイダーアーム・アウターの順番で重ね,トルクスネジで共締め固定されていました。よくこんな構造考え付いたなぁ・・・。
まずはクランクを外す。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8チェーンリング固定ボルトをT30トルクスレンチで緩める。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8こういう風に外れる。ボルトのメス側は,アウターリングだったのだ。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8こうなって・・・。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8こうなる。すっごい合理的なつくり!
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8また,バラしたことで,初めて各ギア単品を持つことができたのですが,その軽さに驚きました!!
インナー(29g)は小さいから予想できる重さですが,アウターの118gは見た目からは想像できない軽さです。
さすが,内部が中空になっているだけはあります。すごいのう・・・。
すっかり,純正クランク・ギアの造りに感心してしまいましたが,正気に戻ってQ-RINGSを取り付けます。
といっても,OCP=3の位置(・が3つ)で純正と同じようにネジ止めすればいいだけなので,特に難しいことはありません。
ただ,力がかかるネジですので,ROTORの取り説ではネジ止め剤を推奨しており,おいらも,ロックタイトを塗布して固定しておきました。
まずは,OCP=3(・が三つ)で始めてみます。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8汚れ放題のBBをなんとかせねば・・・。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8きれいになりました(^^)
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8最後に,指定トルクで左クランクを取り付けて完了!
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
取り付け完了!
いつもどおり,作業→写真→作業→写真→写真→写真→作業,のような感じでチンタラやりましたが,およそ2時間ほどで作業終了。
正味,1時間もあれば作業できそうです。
見栄えのほうは,インナーだけの交換ということで,予想通り,ほとんど変わりはありませんでした。
換装前
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8換装後。ほとんど変化なし。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8近づくと,うっすらと見えてきます。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8さて,これで,パワー4.1%向上,乳酸低減9.1%は確実になりました(笑)
現状で,ヤビツ自己ベストが「40分10秒」ですから,Q-RINGSに換装して4.1%パワーが向上した後は,確実に「38分33秒」で走れるようになっているはずです。
4.1%パワー向上,9.1%乳酸低減。頼むよ!
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8装着後,とりあえずご近所を30kmほど走り回った感じでは,まったく違和感がなく,「よし!換装前とまったく同じだゼ!」感は味わえているのですが,それでは意味がないような気がしつつ(笑),2ヵ月後に迫った秋のヤビツシーズンに期待を膨らませているところです。
次回にご期待を~(^^)
動画も撮ってみました。あんまり楕円してないな~
↓
要するにこんなお話
- 巷で話題の楕円リングQ-RINGSを導入
- ケチだし,どうせヒルクライムだけなので,インナーだけ交換
- クランクの分解にはT30トルクスレンチがあれば簡単
- インナーは楕円率が小さい・・・
- (記事には書いてませんが)ほとんど効果を感じません(涙)
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