小さなカイゼン,KeOクリートをグリップクリートに
純正のKeOグリップクリート。そもそも,こいつが高すぎるのが原因です・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D先日のKEO2MAX修理に引き続き,またもみみっちい修理(改造)をしてみました。
同じくペダル周りのネタですが,今回は,「KeOクリート」を「KeOグリップクリート」にする改造です。
また,費用は例によってほぼ0円です(^^)
こんな,しょうもない話です(^^;)
- ノーマルクリートに比べて,グリップ付きのクリートは高い
- グリップは小さなゴムで,すぐに磨耗しちゃう・・・
- 使用済みのタイヤ片を使って自作してみた
- 積層構造のタイヤゴムでは,簡単に剥がれてしまいました・・・(涙)
KeOグリップクリートの脆さ
「KeOグリップクリート」は,名前の通り,歩行時の滑り止め用にゴムが付いています。
シマノのSPD-SLのクリートと同じ工夫ですが,KeOの方には大きな問題点があります。
とても脆(もろ)いのです。
ちまたでも,「KeOクリートは磨耗が激しい」というのが定説ですが,クリート本体もさることながら,この「グリップ用ゴム」の磨耗が激しいのです。
クリート自体の磨耗は少ないんだけど,ゴムが剥がれ始めている・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D昨年9月から半年使っただけですが,写真の通り,「磨耗」というより「破損」に近い状態になっています。
ポカミス発生!
2週間ほど前,相模サイクルに出かけたついでに,KeOグリップクリートを購入してきました。
KeOのもう一つの欠点として,クリートのお値段の高さがあります。
シマノSPD-SLだと,1,500~2,000円くらいかと思うのですが,KeOの場合は3,000円近くもしてしまい,Wiggleでもあまり安くなっていません。
ところが,相模サイクルでは1,800円という安売りをしていたので,迷わず1セットゲットしてきたのです。
あ~,得した,得した(^^) ・・・ん??
なんと4割引(^^)。得した,得した。・・・ん?
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dげげっ,「グリップ」がないじゃん!
そう,今回買ってしまったのは,グリップが無い,「素」のKeOクリートだったのです。
グリップがすり減ってきたから買いに行ったのに,グリップなしのクリートを買ってしまうとは。心底アホであります・・・。
いよいよミニミニ改造だ
必要は発明の母。
ポカミスはカイゼンの出発点です。
間違って購入した「KeOクリート」と,欲しかった「KeOグリップクリート」を見比べると,クリート本体の形状は全く同じであることに気が付きます。
これが,ゴムなしのKeOクリート。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dこっちが,ゴムありの「KeOグリップクリート」
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D違いは,ゴムが付いているか否か,だけなのです。
ん? ゴム?
ゴムを使ったミニ工作は,当フォトポタ日記研究所がもっとも得意とする分野です(笑)。
さっそく,KeOクリートをグリップクリートに改造する検討に着手します。
いつもなら,そこらに転がっているゴム片(普通の家庭にあるか?)で対応するところですが,今回は歩行面に付けるということで,要求仕様は高めになっています。
- 頑丈なこと
- 歩行面に使うということですから,まずは磨耗に耐えられる頑丈なゴムである必要があります。なので,普段愛用しているDIY店で売っているゴム板は,不合格であります。
- 加工が容易なこと
- シマノクリートのゴム片はとても単純な形状ですが, KeOクリートのゴム片は複雑な形状をしています。おそらく,最初はゴム無しでスタートし,後からゴム付きを開発したため,こんなになったのかナ? いずれにせよ,ハサミで簡単にチョキチョキできないと,こんな面倒な形状は作れそうにありません。
以上の条件を満たすゴム板を求め,世界中をサーベイ(うそ)した結果,今回の工作には「使用済みタイヤ」を使うことにしました。
多くのロード乗りがそうかと思いますが,過去に交換したタイヤのいくつかはストックしてあります。
今回は,2年ほど前にお役ごめんとなった,Panaracer Extreme EVO3 Protexを再利用してみることにしました。
Extreme EVO3 Protex。従来品と比べて6300%増の対パンク性能です。パンクしたけど・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D
いよいよカイゼンだ
ぼろぼろになったKeOグリップクリートをお手本にしながら,ミニミニ工作を始めてみました。
事前の予想に反し,タイヤはハサミでは簡単に切ることができませんでした。
大ざっぱに切るときはハサミでも大丈夫なのですが,細かい形状にカットするときには,タイヤの厚さが邪魔してうまく切りきることができません。
そこで,小さめのニッパーでパチンパチンを繰り返し,希望の形状に合わせていきます。
はさみで大雑把に切り,細かい造作はニッパーでやります。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D着手してから約1時間で,クリート2個分のゴム片を作り出すことができました。切り出したゴム片は,こんな感じです↓
つま先側のゴム片。これは比較的簡単に作れました。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dこれはペダル軸側のゴム片。独特の形状で苦労しました。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dつま先側のゴム片は楽に作れたのですが,ペダル軸側の方のゴム片は苦労しました。ニッパで,小さく小さくカットして,形状を近づけていきました。
そして,完成したゴム片をクリートに瞬間接着剤でペタリ。
前から見る。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D後ろから見る。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dこまかく見ると,色々違いますが,こんなもんでしょう(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dおぉ,すばらしい!
見慣れない,ブラックのゴムですが,どこから見てもKeOグリップクリートです(^^)
Extreme EVO3は,雨天のグリップが弱いとか,磨耗が早いとか不満点もありましたが,クリート用ゴム片としては十分すぎる性能で,まったく滑りません。
ひょっとすると,接着剤が弱くてポロリと剥がれるリスクもありますが,その際は,より強力な接着剤を検討しましょう。なんせ,ここまで0円で進んでいますから,若干の出費は覚悟しましょう。
まさか生まれ変わってクリートに張り付けられることになるとは思わなかったであろう,Extreme EVO3。
飼い主は味をしめてしまっていますから,次回には「シューズ裏の滑り止め対策」にも使うかもしれません(^^)
数日後・・・。またもポカミスが・・・
この作業から数日後,英国王室から届いた荷物の中に,びっくりする品物が・・・。
どび~ん。ダブルでポカミス。忘れた頃に英国王室から届いたグリップクリート・・・。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dぼか~ん,注文していたの忘れていたよ。
ちゃんと,グリップクリートだし(笑) 使用中も合わせて3組も保有してどうする!
ま,タイヤ加工の技術的な経験値が上がったということで,良しとしましょう。何事も経験です(^^)
おっちこちょい対策の経験値も上がって欲しいところだけど・・・。
おしまい。
- 【2011.4.24追記】
- 強度的にダメでした・・・。接着剤は問題ないのですが,タイヤを使用したのがだめでした。タイヤは各種ゴムを何層にも積層して作られていますが,常に圧縮される応力しかかからないので,剥がす方向の力にはめっぽう弱いようで,あっさり,剥がれてしまいました。なんか,いいゴムないかなぁ・・・。
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