次男坊号(LGS J24)改良の巻 (後編:ブレーキDeore化)
左奥が最初から付いていたTEKTRO,右手前がDeoreのブレーキレバー。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8次男坊号(LGS J24)の2段階改良を紹介している本シリーズ。
前回はキャリア・前カゴの装着でしたが,今回は「ブレーキシステムのDeore化」です。
もっと早く言ってくれれば1回でできたのに。でも,楽しいからいいか(^^)
たわむブレーキキャリパー!?
次男坊が「ブレーキ効かないんだよ」というので,おいらもJ24に乗ってブレーキをかけてみたのですが,お客様の苦情のとおり,本当にフニャフニャなフィーリングでぜんぜん効きません。
ブレーキシューを,手元にあった新品に交換してみたのですが,ほんの少ししか改善されません。
LGS J24のブレーキレバーは廉価車に良く使われているTEKTRO社製。こいつが原因かと思ったのですが,同じく,TEKTROのブレーキレバーを使っているツマ号(LGS TR2)はガッチリとブレーキが効きます。
交換前。廉価車によく使われている,TEKTROのブレーキレバーです。
Nikon D90 + Nikkor VR 24-120mmこの違いはなんなんだ!?と思いつつ,ブレーキキャリパーを見て違いを発見。
LGS J24はキャリパーもTEKTROですが,LGS TR2はSHIMANO(グレード不明)製。ワイヤはともにJagwireだし,LGS J24はフロントサスなのでブレーキ時にフォークがたわむほどヤワじゃありません。違いと言えば,キャリパーだけです。
そこで,改めてLGS J24のブレーキ時の動きを見てみることにしました。前ブレーキのレバーを握ると,
- キャリパーが動いてシューがリムに接触
- Vブレーキ用の緩衝装置(?)が少し動く
- キャリパーが(かなり)たわむ
という動きをしていることが判明。
2.の緩衝装置はブレーキラインに入っていて,急ブレーキを防止するものですが,正式名称がわからんです。
で,こいつの動きが止まった後はガッチリ制動してくれないと困るのですが,今度はそこからキャリパーがたわみ始めて,なかなか制動力が増してくれないのです。
フニャフニャフィーリングの原因はこの人,フニャフニャキャリパーでした。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8原因判明。ブレーキキャリパーがヤワすぎるのでした・・・。
膳は急げ,善は急げ,早速交換じゃ!
↑
早飯かよ・・・。
せっかくなのでブレーキシステム丸ごとDeore化
ツマのLGS TR2と同じ性能でよければ,キャリパーをシマノ製にすればいいだけなのですが,それだけでは芸がありません(?)
どうせ,キャリパー取替え,ワイヤー張替えを一式やり直すのであれば,ついでにブレーキレバーも交換してしまうことにしました。
シマノにはロード系コンポーネントと同じく,MTB系のコンポーネントも消費者からあまねくお布施を収めさせるためにのニーズにお応えするために細かくグレードが用意されています。
あんまり多くて覚えにくいのですが,
- XTR
- Deore XT
- Deore LX
- Deore
- Alivio
- Acera
- Altus
- Tourney
という具合に実に細かくグレードが設定されていて,AceraとAltusの違いなんてシマノ社員でも分からないのではないかと思われるほどです。
で,今回,次男坊号用に用意したのは,Deoreクラスのブレーキレバー&ブレーキキャリパー。ロードの105と同様,MTBでは「とりあえずDeoreにしておけば大丈夫♪」という格言がありますし,お値段も上位グレードに比べると格段にお安いので迷わずDeoreです。
レバーは左右とも取り替えですが,キャリパーについては,リアに制動力は要らないのと,リングロックを装着していて交換が面倒くさいので,TEKTROのままです。
今回の主役パーツ。左右レバーとキャリパー(前のみ)。これ以外に,ワイヤー(アウター・インナー)があります。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8ちなみに,ブレーキレバー(BL-M590)は左右セットで2100円,キャリパー(BR-M590)は前のみで1500円でした。
TEKTRO→シマノDeore化完了!
J24はMTBなので,ブレーキレバーを交換するには,まず,ゴムグリップを外して,次にシフトレバーを外し,最後にブレーキレバーを外す必要があります。
ブレーキレバーはハンドル上で一番内側なので若干手間ではありますが,ロードバイクに比べれば鼻歌交じりでできるくらい簡単です(^^)
ほっ,ゴムグリップが比較的簡単に外れそうだ。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8Revoシフトはこんな感じで丸ごと外れます。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8唯一難航したのは,前回のキャリア取り付け時に硬く締め付けておいた,キャリパーの固定ネジ。
こいつは外すときに軽くナメていたのに,また同じものを再利用して硬く締め付けてしまったので,緩めるには細心の注意が必要でした。
トンカチでアーレンキー叩いてネジ頭にガッチリと押し込んでから,ゆっくりと,ゆっくりと回してようやく外れました。
取替え後のDeoreのボルトはまったくナメる気配は無し。ボルト1本までちゃんとしているよ,さすがにシマノさん。
交換完了~(^^)
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8写真を撮りながらの作業(いつもですが)でしたが,両レバー,前キャリパー,前後ワイヤ張替えで1時間ほどで作業終了です(^^)
すごくいいフィーリング!
ブレーキシステムのDeore化が完了し,オーナーの次男坊に引き渡したところ,すぐにその違いに驚いていました。
最初こそ,独特のブレーキレバー形状に「なんか形が違うよ?」と言っていましたが,すぐにその操作性のよさに気がついてくれました。
インナーにPTFEケーブル(アリゲーター)を使ったから引きは軽いし,子供の小さな手に合わせて引きシロも小さめにしたから,そりゃ使いやすくなったでしょう(^^)
また,肝心のブレーキの効きも,今までどおりの力で握ると,Vブレーキ特有の「ガツン」した感じでと効いてくれます。目一杯握れば,ちゃんと(?)ジャックナイフもできそうです。
メタリックグレーのレバーが格好いい~(^^)
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8また,レバーがメタリック塗装になったことから,全体的に引き締まった感じがして,この点でも好評(^^)
全部で4000円ほどの出費ですが,Deoreの品質の良さに感動してしまいました。動きの滑らかさ,ブレーキの効き,デザイン,どれをとっても満足です。
ロードのパーツみたいに何万円もすれば当たり前ですが,1個1000円程度の部品でも精度やデザインが満足できるレベルなのですから,すごいもんですなぁ,シマノは・・・。
今回はDeoreでしたが,その下のAlivioやAltusでも(少なくとも使い始めは)同じようなフィーリングで動いてくれます。
もし,お子さまの自転車のブレーキレバーやキャリパー,ディレイラーなどが不調でお悩みの場合は,下のグレードでいいのでシマノパーツに換装してみるのもいいかもしれませんね。
同じようなパーツなんですけどねぇ・・・。
Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8が,全ての作業&試走が終わったころに次男坊がポツリと一言。
「この自転車も小さくなってきたんだよネ・・・」
前回に引き続きですが,それこそ,先に言えよ!!(笑)
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