次男坊号(LGS J24)初のシフトワイヤ交換作業

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こ,これは一体なに・・・? 土器?

こ,これは一体なに・・・? 土器?

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

最近,次男坊があまり自転車に乗らなくなりました。

彼の自転車は我が家に4台あるルイガノ自転車の3台目,子供用のMTBであるLGS J24。

3年前に購入したのですが,幸か不幸か,次男坊はあまり背が伸びていないのでサイズ的には問題は顕在化していません。

Shiro家自転車等高度利用協議会(議長:おいら)の聞き取りに対して彼が語ったところは,「変速ができなくなってるんだもん・・・」とのこと。

ありゃぁ・・・。

現状確認

協議会からの報告を受けたおいらは,さっそく,次男坊号の現状調査を行いました。

J24の変速システムは以下のような構成になっています。

分類パーツ備考
シフターREVOSHIFT(レボシフト)前後ともです
ディレイラシマノ TOURNEY前後ともです
シフトワイヤJagWireルイガノの普及クラスはみんなコレ


変速操作を行うシフターは,グリップの端を掴んで回す「REVOSHIFT(レボシフト)」。

手前に回すとシフトワイヤーを巻き上げ,前方に回すとリリースする仕組みで,多くのママチャリ・幼児車などに使われているアレです。

これネ。インジケーターがひび割れしてるけど・・・。

これネ。インジケーターがひび割れしてるけど・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

実際にリアの変速操作をやってみると,ど根性で全力を注げばなんどかローまで持ち上げる(ワイヤを巻き取る)ことができましたが,その操作フィール(とかいう次元じゃないですが)はきわめて重く,例えるなら,長年放置していた蜂蜜のビン蓋を開けるようなチカラ作業でした。

一方,フロントはリアの比ではなく,その重さは尋常じゃありません。「これ以上チカラをかけて回したら,ハンドルバーが回るのでは?」というくらい,懇親,いや,渾身のチカラを加えてもFDはほんの数mmしか動かず,ついに変速するには至りませんでした。

一体,何をどうやったら,こんなに重たい症状になるのでしょうか・・・?

修理開始~

前後ともにバカ重いシフト操作になっていた次男坊号。

思い起こせば,3年前に購入してから1度もワイヤ交換もせずに屋外に駐輪しているのですから,おそらく,シフトワイヤーがアウター・インナーともに錆びてしまっているのでしょう。

幸い,我が家には間違って10mも買ってしまったシフトワイヤ(シマノSP-41)がありますから,さっそく,初のLGS J24シフトワイヤー張替えに挑戦することにしました。

インナーワイヤーは,以前,Shimanoの鉄ワイヤーを購入しておいたのですが,雨ざらしのJ24に使ったら数日で錆びだらけになると思いますので,アリゲーターのステンレス製インナーを用意しました(安いのよね~,アリゲーター)

今回の補修パーツ。SP-41はまだ8mくらいある。インナーは1本250円とリーズナブルなアリゲーター。

今回の補修パーツ。SP-41はまだ8mくらいある。インナーは1本250円とリーズナブルなアリゲーター。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

シフトワイヤ張替作業はロード乗りなら日常作業ですから(3年も放置していた奴のセリフとは思えませんが・・・),特に難しいことは無い,,,はずでした。

意外と面倒! 子供用自転車のシフトワイヤ交換

一般的に,シフトワイヤ交換はこんな手順でできます。

  1. ディレイラでシフトワイヤ固定ボルトを外す
  2. シフターのカバーをあける
  3. シフトワイヤの「タイコ」を引っ張り出す
  4. インナーワイヤーを全部引っ張り出す
  5. アウターワイヤーも全部外す
  6. 新アウターワイヤを,旧アウターワイヤの長さに合わせて切断
  7. アウターワイヤの断面を綺麗に磨く(目打ち&ヤスリ掛け)
  8. SP-41用グリスを塗りながら,インナーワイヤをアウターに通していく
  9. インナーワイヤーをディレイラで固定する
  10. SIS調整する
  11. シフターのカバーを付ける
  12. 手を洗う
  13. フォトポタ日記を書く

必要に応じて,随所で写真を撮っておくと,手順13をやるときに役に立ちます(笑)

が,J24の作業ではいきなり1.の「ワイヤ固定ボルト外し」で手間取ってしまいました。

普通に,4mmか5mmくらいの六角穴付きボルトかな~,なんて思ってアーレンキーを持っていったら,なんと6角ナットでした。

しょうがないので,自転車作業ではあまり出番が無い,ボックスレンチセットを持ち出したのですが,どうにもサイズが合いません。

8mmじゃ小さいし,10mmじゃユルユル。当該のワイヤー固定ナットは9mm径のようですが,我が家には9mmのボックスレンチもスパナもありませんでした・・・。

なぜか9mmのナットで固定されています。スパナやモンキーを使おうにも,ディレイラガードが邪魔だし・・・。

なぜか9mmのナットで固定されています。スパナやモンキーを使おうにも,ディレイラガードが邪魔だし・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

しょうがないのでモンキーレンチで緩めようかと思ったのですが,今度は,ディレイラ付近をがっちりと「ディレイラガード」がカバーしていて,モンキーレンチの攻撃をガードしてくれます。

さらにしょうがないので,ディレイラガードを外し,ようやく,モンキーレンチを使ってインナーワイヤーの固定を解除することができました。なんともかんとも・・・。

そのほかの工程では,そんなに困ることはありませんでしたが,普段使っているLGS SIX号のDeore LXシフターと比べると,こんなところが不便でした。

シフターのカバーを開けると自動的にネジが紛失する
シフターのカバーは2本のネジで固定されていますが,そのうち1本はシフターの真下から挿入しています。緩めていくと,最後にはポロリと落下して,無くなる恐れがあります。っていうか,無くしました(笑)
インナーワイヤーのタイコが引っ張り出しにくい
Deore LXのタイコは簡単に外すことができましたが,レボシフトの場合,細~いドライバーでこじるようにしないと引き出せません。たいしたことではないのですが,ちょい面倒。
シフター側のSIS調整シロが少ない
調整ボルトで調整できる範囲がほんの3mmくらいしかありませんでした。リアはディレイラ側でなんとかなるけど,フロントはキツイ~。

こんな感じで,あちこちの工程で「なんか不便やなぁ」と思いながらも,前後ワイヤー交換は約1時間で完了。

レボシフトは,インナーワイヤのタイコが引っ張り出しにくかったです。(細いドライバーで無理矢理出しましたが)

レボシフトは,インナーワイヤのタイコが引っ張り出しにくかったです。(細いドライバーで無理矢理出しましたが)

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
アウターからは錆びの粉末が出てきました・・・。

アウターからは錆びの粉末が出てきました・・・。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
もちろん,インナーも錆び放題。

もちろん,インナーも錆び放題。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8
しっかしと,SP-41用スペシャルグリスを塗っておきました。

しっかしと,SP-41用スペシャルグリスを塗っておきました。

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

さすがプロ(笑)が作業しただけあって,交換後のシフト操作は激軽状態。

さっそく試乗した次男坊は数ヶ月ぶりの変速操作に感動してくれました。今度からは,調子悪くなったら,早くパパに知らせておくれ(^^)

完成したのは18時過ぎ。もう,暗いから明日にしようよ~(笑)

完成したのは18時過ぎ。もう,暗いから明日にしようよ~(笑)

Nikon D600 + Nikkor Micro 60mm F2.8

ママチャリやルックMTB車などは,スポーツバイクでは簡単と思われる作業でも思わぬ手間隙がかかる場合があります。今回のシフトワイヤーに限らず,パンク修理なんかもホイールが外れないし,ひとつのボルトで色んなモノを共締めしていたりするので,ものすごく難儀します。

いつものスポーツバイクの感覚で作業すると,倍くらいの時間がかかるかもしれませんので,お子様バイクのメンテをやるときは,心と時間に余裕を持ってお取り組みください~(^^)

おしまい。

追伸

よく考えたら,ロードコンポのシフトワイヤ交換はもっと大変でした。

DURA-ACEのシフター(ST-7900)でシフトのインナーワイヤーを抜き差しするのって,本当に大変ですもんね。穴が見つからなくてモタモタしているうちに,ワイヤ先端がほぐれてきちゃったりするし・・・。

ST-7900でのインナーワイヤー挿入。本当にいらいらします~

ST-7900でのインナーワイヤー挿入。本当にいらいらします~

Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D

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2013年02月13日 | カテゴリ:  作業 | ID: 10584
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