Reynolds MV32T UL初走行インプレ
鎌倉界隈をひとっ走りし終え,片瀬海岸でお休み中のMV32T UL。いい天気だな~(^^)
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D我が家に到着してから一週間,ようやく,Reynolds MV32Tの初乗りを果たすことができました。
土曜日はタイヤとスプロケを装着したところで時間切れとなっていましたが,翌日曜日,ほんの少しの時間ですがMV32Tを履いての試しのりに出かけることができました。
初めてのカーボンホイール,初めてのチューブラー。さぁ,その威力やいかに!?
はじめに
フォトポタ日記では,新しいパーツを買ったりしたときは,たいてい半年くらいしてから記事にすることが多いです。
記事にするのが全般的に遅い(笑)というのもありますが,なんせド素人なので,半年くらい使わないと物の良し悪しが分からん,というのが大きな理由です。
MV32Tは,まだ1回,たったの20kmほどしか走っていませんので,本当にごく簡単な第一印象です。また,カーボンホイールが初めてなら,チューブラータイヤも初めてなので,正直言って,どっちの影響が大きいのか分離して判断することが難しいです。
半年後にまとめ記事を書く頃には,ガラッと主義主張が変わっているかもしれませんが,その点はご容赦ください~。
(ああ,半年後はFHC走り終わっているんだなぁ・・・)
【MV32Tの初走行データ】
コース :家→源氏山→北鎌倉→八幡宮→七里ガ浜→片瀬海岸
所要時間:10時00分~11時30分
走行距離:26km
走行時間:1時間20分
平均速度:19km/h
最高速度:44km/h
合計上昇:230m
本日のMV32T初乗りコース。途中の山は源氏山です。
良く感じたこと
加速がものすごく軽い!!
乗り始めてすぐに,加速の軽さを感じることができました。
以前,NoguさんのWH-7850-C24-CLとホイールを交換してみたときに味わった加速感と似ています。また,先日,3姉妹パパさんがご自身で手組みされた軽量ホイールを使わせてもらったときにも似ています。
踏み出しが軽いだけでなく,力をかけただけぐんぐん加速していきます。巡航が速いというわけではないのですが,あっという間に40km/hまで加速できてしまいます。(もちろん,数秒で失速しますが。涙)
これは,「リムが軽量なこと」もあるかと思いますが,何より,スポーク組みの剛性の高さを感じます。ペダルを踏んだ反応がSHAMAL ULTRAに比べてとてもいいのです。
SHAMAL ULTRAはアルミスポークのG3スポーキング。調べてみると,「G3」は乗り心地のやわらかさに優れた組み方のようです。
SHAMALはG3スポーキング。MV32Tはクロス+ラジアルです。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2Dリアフリー側で見ると,SHAMALは14本でMV32Tはクロス12本。反フリー側はトルク伝達には寄与できなさそうですが,どちらもラジアルでSHAMALの7本に対してMV32Tは12本。どっちがいいのかいまいち分かりにくいのですが,明らかにMV32Tの方がキビキビ反応してくれます。
ホイールの性格付け(ロングライド・高速巡航 vs ヒルクライム・加速性能)が異なるので,どちらがいいホイールというわけではありませんが,「踏んだだけ加速する」という反応は,癖になりそうな楽しさがあります。
上りもびっくりするくらい軽い
今回の決戦ホイール導入の最大の目標であるヒルクライムでのタイム向上。
その実力を試すため,走りなれたコースである,源氏山でミニミニTTをやってみました。
源氏山TTコースは,距離1km,標高差45m,平均斜度4.5%,最大8%のちょっとした山登りです。
MV32Tでの初めての上り坂ですが,びっくりするくらい軽く登ることができました。
いつもは,インナー×24 or 27Tで登っていたのですが,21や19で登れてしまいます。
ヒルクライムではホイール外周の重量(=リム+タイヤ+チューブ)が軽いことが大事だそうですが,SHAMAL ULTRA(+FUSION3)とMV32T(+Record)で外周部の重量を比べると,こんなに差があります。
MV32T UL | SHAMAL ULTRA | |
---|---|---|
リム重量 | 215g | 430g |
タイヤ | 200g Record+TTP1 | 300g FUSION3+バルブ |
前後合計 | (215+200)×2=830g | (430+300)×2=1460g |
MV32Tの830gに対してSHAMAL ULTRAは1460gもあり,外周部だけで実に600g以上も差があります。
これだけの軽量化を果たせば上りが軽くなるもの当たり前ですし,前述のとおり,MV32Tはトルクのかかりが良くて加速も良いので,反応良く登ってくれます。
この日のミニミニTTでは,途中地点までは過去最高記録を上回る速さでぐんぐん登れましたが,よく考えたら風邪をひいていたのでした。最後の坂で呼吸が苦しくなり,咳き込んでしまい,がく~んとスローダウン。それでも,ベストの5秒落ちで登りきることができました。
ガングリオン左脚+風邪+背中のデジ一眼(1kg)という悪条件でここまで登れれば,次回の挑戦に記録更新の期待が高まります(^^)
とても柔らかい乗り心地(^^)
今までのSHAMAL+FUSION3も,決して乗り心地が悪いわけではなく,FUSION3のエア圧の低さもあって,ケツに優しい走りをしてくれていました。
今度のMV32T+Recordは,さらに柔らかい走りになっています。
走っていると,小さな段差や道路に書かれたペイント踏みます。その都度,小さな振動はあるのですが,すぐに消えていきます。
電車に乗っていて,床の下で「ガタン~,ゴトン~」と鳴っているような感じで,路面状態に変化があることは認識できるが,自分の体にいやな衝撃は無い。そういう感じです。
地味なリムですが,Recordの黄色が救ってくれています。
Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D残念ながら,カーボンホイールであるMV32Tのおかげなのか,チューブラータイヤであるRecordのおかげなのか,ともに初体験の機材だけに判断しかねるのですが,明らかにSHAMAL+FUSION3よりも乗り心地がとてもよいです。
いかん,「決戦用」なのに,「普段使い」にしたくなる~(笑)
ハブがとても静か
MV32TのハブはDT Swissの240Sですが,以前使っていたEASTON EA50SLのハブ(Velomax)と同じく,まったくの無音ハブです。
静かな場所で脚を止めると,まったくの無音ですべるように空走する,不思議な感じを味わうことができます。
ただ,これだと,SHAMAL ULTRAの必殺技,「背後からジャージャー音攻撃(注)」が使えないのが難点(?)です。
※注 「背後からジャージャー音攻撃」とは?
信号無視をしたり,横からすれすれで抜いていくような小僧と遭遇した場合。
上り坂になるまで追いかけていって,背後で脚を止め,カンパハブの「ジャージャー」音を聞かせるという攻撃(?)です。相手は一生懸命上っているだろうに,背後から「ジャージャー音」を浴びせ続けられるのは,かなりの悔しさと思われます(ほんとか?)
信号を守り,十分な離隔を取って抜きましょうネ♪
まぁ,見知らぬ人の真後ろに付くことも褒められたことじゃないので,これを機会にジャージャー音攻撃は封印することにしましょう(^^)
いまいちな点
今までは,第一印象で良かった点を列挙してきました。
が,モノがホイールだけに,「あっちを立てれば,こっちが立たず」となるのが普通です。今のところ,「こりゃだめだよ!」というところまで悪い点は感じられませんが,下記の4点は「いまいちかな?」というところです。
直進安定性は悪い
「悪い」と言っても,グニャグニャ曲がってしまうわけではないのですが,なんて言うか,「ハンドリングがとても軽くなった」というのが正しい表現です。
しっかり握っていないと,風や路面の状況によって,割と簡単に左右に振れます。
SHAMAL ULTRAはその重量(といっても,十分軽量の部類ですが)からか,直進安定性はかなりよいホイールです。
MV32Tはその軽さからジャイロ効果が小さくなり,その分,安定性が少し低くなっているのだと思います。
まぁ,これも「加速の良さ」と同じで,「自分の入力にクイックに反応する」と思えば,それはそれで良しなのかもしれません。
やっぱり,パンク対応が面倒くさそう
これは第一印象ではなく,最初から分かっていたことです。
クリンチャーやチューブレスであれば,ポンプ・タイヤレバーのほかには,交換用のチューブだけあれば生きて帰ってこれます。交換用チューブは小さくまとめられるし,わずか50gそこそこです。
一方のチューブラー。
これは,後日,別記事で紹介しようと思っていますが,実にたくさんのパンク修理用機材を持ち歩いています。
ポンプ・タイヤレバーのほかに,シーラント(NoTubes),リム接着テープ(TTP-1),交換タイヤを持ち運んでいます。さらに,ディープリムに対応するため,バルブエクステンダーと小さなペンチまで。
バルブエクステンダー&ペンチは,後日,別の方法で改善予定ですが,シーラント&交換タイヤはそれだけで400gもあり,かなりの重量です。
やっぱり,パンク対応ではチューブレスが一番楽ちんかなぁ~
横方向の剛性はちょいと弱そう
Edge705のスピードセンサー用マグネットはリアホイールに付けるのですが,上り坂でダンシングしたら,微妙にマグネットとセンサーがヒットし始めました。
マグネットはネオジムを使った強力型なので間隔が開いていても問題ないため,3mmくらい離したセッティングにしていました。
SHAMAL ULTRAのときはコレでも全然問題なかったのですが,MV32Tでは同じセッティングなのに,ヒットしてしまいました。
ということは,大きなトルクをかけて,バイクを左右に振らすダンシングでは,横方向のたわみも大きくなっているのでは?と推測。ま,ヒルクライム専用なので,横方向の剛性は特に問題ならない,,,かな?
見た目は控えめ・・・
カンパのBORAやFulcrumのRacing Speedシリーズと比べてしまうと,圧倒的に地味です。
写真では分かりにくいのですが,テカテカ塗装ではなく,つや消しなため,「黒」というより「グレー」に近いリムになっています。
近くで見るとこんな感じなんです。地味だのぅ・・・。
ブレーキ面は鮫肌のようになっています。
せっかくの決戦ホイールなんだから,もうちょっと,モチベーションを上げてくれるような派手さがあってもよかったのになぁ,残念。
強いて言えば,あまりに地味で決戦ホイールには見られないので,知らない仲間にはこっそりと使うことができるというところかな・・・(笑)
まとめ
まだ30km弱しか乗っていませんが,ヤビツ&FHCでどんどん使っていきましょう!
Nikon D90 + TAMRON 17-50mm F2.8以上,たったの20kmちょいとの感想ですが,参考になったでしょうか?
見栄えはともかく,とにかく軽量ホイール(+軽量タイヤ)は上りが楽になることがうれしいです。また,クイックな加速がとてもうれしい限り。
いよいよ,ヤビツ40分切りに向けて,言い訳のできない状況が出来上がってきました(笑)
ヤビツやFHCでの使用実績が判明する半年後に,またレビューでお会いしましょう~(^^)
- 【2011.2.1追記】
- SHAMALのリアのスポーク数を間違えていたので訂正。また,MV32Tの欠点っぽいところとして,横方向の剛性の低さを挙げてみました。
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