激増! ディープリム用バルブエクステンダー

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手持ちのエクステンダー達。左から,シンクロタイプ×1,中継ぎタイプ×2,単なるパイプ×3,カズボン鉛筆×2,です。

手持ちのエクステンダー達。左から,シンクロタイプ×1,中継ぎタイプ×2,単なるパイプ×3,カズボン鉛筆×2,です。

Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D

チューブラー生活を始めてたったの1週間ですが,もう激増してしまっているモノがあります。

それは,タイヤ(チューブ)のバルブを延長する小物,「バルブエクステンダー」です。なぜ,1週間で6個にも・・・?

バルブエクステンダーの必要性

新兵器,レイノルズMV32T ULのリムハイトは名前の通り32mmです。

「ディープ」というほどではないですが,ロープロファイルよりは高い,ミディアムプロファイルのリムです。

先日の本ブログ内の紹介記事へ装着編でも書いたのですが,おいらのVELOFLEX Recordを含む普通のチューブラータイヤのバルブ長さは30mm前後であり,タイヤに装着するとバルブの頭が1cmくらいしか出てこなくて,残念ながらエアポンプやエアゲージを使うにはぎりぎり足りない長さです。

これがノーマルの状態。もう1cm出ていれば問題ないんだけど・・・。

これがノーマルの状態。もう1cm出ていれば問題ないんだけど・・・。

Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D

そこで,元々のタイヤのバルブを何らかの方法でのばしてやる必要があります。

クリンチャーなら,長めのバルブ(48mmとか)が付いたチューブを用意すればいいのですが,チューブラーではバルブ長のバリエーションはほとんどないので,バルブエクステンダー様の登場となります。



どのタイプがいいの?

一般的に,バルブエクステンダーには3種類あります(結果的に,おいらは全部買いました・・・)。



【タイプ1】バルブコアを外して延長するタイプ

タイヤのバルブコア(バルブの先っぽ)を外し,そこにパイプを継ぎ足し,最後にバルブコアを付けるタイプです。

バルブを中継ぎして長くしますので,通称,「中継ぎタイプ」と呼ばれているようです。

左から順に,タイヤのバルブ,中継ぎタイプのエクステンダー,バルブコアです。<br />(タイヤは取り付けちゃったので,クリンチャーのチューブを写真モデルにしました)

左から順に,タイヤのバルブ,中継ぎタイプのエクステンダー,バルブコアです。
(タイヤは取り付けちゃったので,クリンチャーのチューブを写真モデルにしました)

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8
合体させるとこうなります。剛性は3タイプの中で一番しっかりしています。見栄えを気にしなければ,一番使いやすいかも。

合体させるとこうなります。剛性は3タイプの中で一番しっかりしています。見栄えを気にしなければ,一番使いやすいかも。

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8

一度装着してしまえば「最初からバルブが長いタイヤ」と全く同じになりますから,エアの注入,調整,測定のどれも可能です。「こりゃ,なかなかいけそうだわい」ということで,おいらはTNIのエクステンダーを購入しました(2個)。

ただ,難点として,走行中も付けっぱなしにしなければいけませんから,長すぎるエクステンダーを付けてしまうと,見栄えも重量バランスも悪くなってしまいます。

完成の図。おいらは1cmだけ延長したいんだけど,そんな短いエクステンダーは無く,結局,こんなに長くなってしまいます・・・。

完成の図。おいらは1cmだけ延長したいんだけど,そんな短いエクステンダーは無く,結局,こんなに長くなってしまいます・・・。

Nikon D90 + Nikkor 35mm F2D

また,バルブにエクステンダーを取り付けてからリムにタイヤを装着しますが,万一,締め付けが緩かったりすると,後が面倒なことになりそうな気がします(ディープリムの場合はタイヤを外してやり直し,とか)。




【タイプ2】ただのパイプ

タイヤのバルブの先に付け,そのまま延長するだけのパイプです。

装着はものすごく簡単ですし,エアを入れる終わった後は不要ですから,走行中は外してしまうことができます(っていうか,普通,外すと思う)。

しかし,元のバルブ先端は奥まったところにあるわけですから,エアの注入はできても,測定や調整はできません。

装着は超簡単。バルブに直接はめるだけです。エア調整もエア測定もできないけど・・・。

装着は超簡単。バルブに直接はめるだけです。エア調整もエア測定もできないけど・・・。

Nikon D70 + Nikkor 35mm F2D

正直言って,何のためにあるのか,さっぱり分からないタイプです。「エア圧なんて気にしないぜ!」っていう人向け!?

MV32Tには,このタイプのエクステンダーが2個付いてきました。

しかし,それを知らなかったので,あらかじめKCNCのエクステンダーを買ってしまい,合計で3つになってしまいました。無駄だったなぁ・・・。



【タイプ3】シンクロタイプ

TOPEAKのシンクロバルブエクステンダー。パッケージには,航空宇宙工学レベルのアルミがうんぬん・・・,なんて書いてありますが,きっと,何の関係も無いと思います(笑)

TOPEAKのシンクロバルブエクステンダー。パッケージには,航空宇宙工学レベルのアルミがうんぬん・・・,なんて書いてありますが,きっと,何の関係も無いと思います(笑)

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8

こいつが,おいらにとっての真打ち。

タイプ2と同じく,バルブコアはそのままに,バルブ先端にかぶせるだけです。

しかし,このタイプには先端にボタンが付いていて,元々のバルブのヘッド(ネジ)をキャッチして,押したり回したりすることができるのです!

先っぽのボタンと,元バルブのネジが連動して動くので,同調タイプと呼ばれているようです。

先っぽのボタンと,元バルブのネジが連動して動くので,同調タイプと呼ばれているようです。

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8

このため,エアの注入はもちろん,調整も測定もできるし,エアを入れ終わった後は元バルブのねじをちゃんと締めることもできます。

しかも,タイプ1と異なり,エアを入れて測定が終わった後は外すことができますから,走行中はじゃまになりません(もちろん,付けっぱなしでもいい)。

このようなエクステンダーは,シンクロ(同調)タイプと呼ばれているようで,PanaracerとTOPEAKから出ています。Panaracerは2本セットで3000円もしたので,1000円のTOPEAKを1個だけ購入しました。

ただ,TOPEAKには(そしておそらくPanaracerも)ちょっとした欠点があります。

バルブ先端の形状が,普通のタイヤやチューブのとは異なった形状になっています。普通のタイヤは,バルブコアのすぐ下は単なるパイプになっているのですが,TOPEAKの場合は,なぜか,凸凹した溝がいくつも彫ってあります。

右は普通のタイヤのバルブ。左はTOPEAKのエクステンダー。なぜか,意味不明な溝が彫ってある・・・。

右は普通のタイヤのバルブ。左はTOPEAKのエクステンダー。なぜか,意味不明な溝が彫ってある・・・。

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8

相性問題だとは思うのですが,おいらの場合は,ポンプは問題ないのですが,本ブログ内の紹介記事へエアゲージはこの溝のおかげで,微妙にエアーが漏れてしまい,正確なエア圧を測ることができません。

問題となっている,この溝を埋めてしまえばいいのですが,ちょっと面倒くさくなってきたので,手元の「自己溶着テープ」で溝を埋めてみました。本当は,エポキシ接着剤かなんかでがっちり固めてしまいたいところですが,まぁ,今のところ,この修理で問題なく使えているのでしばらくはコレで行ってみましょう。

超適当な改修。自己溶着テープを巻いただけですが,これでエア漏れはなくなりました(^^)

超適当な改修。自己溶着テープを巻いただけですが,これでエア漏れはなくなりました(^^)

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8
【2011.2.6 重要な追記】 どうやら,TOPEAKのエクステンダーは,一般的なバルブよりほんの少し直径が太いようです(なんでそういうことするのか・・・)。手持ちの物をノギスで測ると以下のようでした。
  • VELOFLEX Recordのバルブ → 6.0mm
  • TNI,KCNCのエクステンダー → 6.0mm
  • Reynoldsのエクステンダー → 6.1mm
  • TOPEAKのエクステンダー → 6.5mm

おいらのMV32Tの場合は,バルブがリムから飛び出ているからいいのですが,50mmや60mmなどのリムの場合,バルブはリムの中です。

リムのバルブホールのサイズがギリギリの場合,TOPEAKのバルブエクステンダーは通らないことがあるようですので,要注意です!! 32mmリムしか持っていないのでおいらは実証できませんが,情報として残しておきました。


まとめ

今回は,事前にタイプ1(2個)とタイプ2(1個)を用意しておいたところ,MV32Tにタイプ2(2個)が付いてきました。

この時点で手持ちが6個になりましたが,どれもおいらの使い方には合っていませんでした。(タイプ1は長すぎて格好悪いし,タイプ2はエア測定ができない)

そこで,TOPEAKのタイプ3を購入し,ようやく決着しました。

これら,3タイプの特徴をまとめると,こんな感じになります(最初から,誰かこういう表を作ってくれよ~,涙)

タイプ1タイプ2タイプ3
通称バルブ中継ぎ型単なるパイプ型シンクロ型
タイヤのタイプバルブコアが着脱可能に限るどれでもドンと来いどれでもドンと来い
エア注入
エア調整×
エア測定×
走行時の取り外し×
バルブネジの開閉×
使いやすさ普通に使えてとても楽エア入れのたびに着脱が面倒エア入れのたびに着脱が面倒

ただ,タイプ3にも欠点があり,出先に持っていくのを忘れてしまうと,アウトになります(タイプ2も同じです)。

エアを測るときはこんな感じです。で,計測が終わったら外して,ツールボックスに入れてお出かけです(^^)

エアを測るときはこんな感じです。で,計測が終わったら外して,ツールボックスに入れてお出かけです(^^)

Nikon D70 + SIGMA 50mm MACRO F2.8

出先でパンクに見舞われたとき,エクステンダーを持っていなければ,もうあきらめるしかありません。タイプ1であれば,予備タイヤにあらかじめ装着しておくことができますから,1個は持っていてもいいと思います。

また,なんとなく強度に不安があります。パッケージには「宇宙航空レベルのアルミニウムがうんぬん・・・」なんて書いてあるのですが,妙にふにゃふにゃしているのです。宇宙航空レベルのふにゃふにゃぶりなのか,いまいち分からないのですが,なんとなく,着脱を繰り返すとポッキリいってしまう予感がします。

というわけで,無駄に6個も用意してしまいましたが,タイプ1は予備タイヤに装着しておくことにして,もう1個もTOPEAKが死亡したときのためにとっておくことにしました。

残るタイプ2の3個は全くの無駄です・・・。あ~あ。

もし,ご所望の方がいらしたら,ご連絡ください~。


おまけ

冒頭に書いたとおり,セミディープなカーボンホイール生活を始めてまだ1週間で書いています。

なので,正直言って,分からないことだらけです。

もし,「間違ってるぞ!」「タイプ2最高だぜ!」などのご意見がありましたら,本当にウェルカムです。お願いします~

【2011.2.6追記】
TOPEAKのバルブエクステンダーは,普通のバルブに比べてほんの少し直径が太いようです。バルブ穴のサイズがギリギリのリムの場合には,通らない可能性があることを追記しました。
【2011.4.24追記】
TOPEAKエクステンダーは,ポンプとは問題ないのですが,エアーゲージとは相性が悪いようで,エア漏れがしてしまいます。そこで,Panaracerのエクステンダーに切り替えました。本ブログ内の紹介記事へこちらの記事を参照~。

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便利なのですが,いまいち,強度が不安かも。Panaはどうなんだろ?

2011年02月05日 | カテゴリ:  ホイール | ID: 9955
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